2026年11月6日 14時00分酒井祥宏会計検査院 新型コロナ禍で経営に打撃を受けた福祉・医療施設に対する国の資金貸し付け事業で、2025年度末までに143億円が回収不能になったことがわかった。 会計検査院が5日に調査結果を公表。事業を担った国の独立行政法人「福祉医療機構」(東京都港区)に対し、債権状況に応じた適切な貸し倒れ引当金の計上などを求めた。 機構は、福祉や病院関連事業への貸し付けなどを通常業務としている。2020年2月に国の要請を受けて「新型コロナウイルス対応支援資金」の貸し付け事業を開始。感染拡大で収入が減り、事業継続が難しい特別養護老人ホームやデイサービスセンター、病院などを対象とした。 無担保でも病院は原則3億円まで、福祉施設は原則6千万円まで貸し、返済は15年以内とした。原資は国からの融資など。貸付先からの返済で、機構が国に返す仕組みだった。貸し付け金は累計2兆円 検査院によると、貸付金は累計2兆930億円(2025年度末時点)。このうち3488億円は返済済みだが、143億円(453件)は回収不能だった。 中には、同じ人物が代表を務める29社に計約27億円を貸したが、全社が経営破綻(はたん)。約20億円が回収不能になった例もあった。一部が他社の買収費用に流用されていたという。ほかに経営悪化などで廃止された病院や介護老人保健施設もあった。不正などは事後対応 検査院によると、機構は、不正などは事後対応とした政府方針に基づき、貸し付け審査の迅速化を優先。2020年度は審査にかかった日数が平均4.9日だった。当初は多くの案件で貸し付け要件の根拠資料を求めず、自己申告に委ねていたという。 機構は取材に「債権の状況に応じて、適切に貸し倒れ引当金を計上する」などと回答した。【今ならキャンペーン価格】有料記事が2カ月間 月額100円で読み放題!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人酒井祥宏東京社会部|調査報道担当専門・関心分野事件、事故、調査報道、災害関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月6日 (金)「書道」 無形文化遺産へチャイルドシート対象拡大も備蓄米、やっぱり遅かった11月5日 (木)米中間選挙、共和党が大敗日経平均、一時3千円超の下落サイバー攻撃の対策を後押し11月4日 (水)冷蔵庫にサイバー攻撃相次ぐエンゲル係数 44年ぶり高水準不登校が急増 コロナ禍影響か11月3日 (火)GMO代表、不正アクセスを謝罪「憲法9条の碑」全国で急増冥王星の先に新たな準惑星かトップニューストップページへ日経平均6万円割れ、市場を襲った「トリプルパンチ」識者の見通しは12:08中国が振りかざす「新型軍国主義」の論理 日本の防衛強化に歴史重ね9:00建物解体現場で10人搬送、一酸化炭素中毒か 北海道函館市12:56冷凍庫がサイバー攻撃で50度の熱さに 欧州で相次ぐ被害 日本は?12:00世界遺産・飛鳥の古寺にアメリカ人住職誕生 仏の心にひかれ決意12:30「推し活」を加速させた「AKB商法」 本人が幸せならそれでいい?11:00