メッカ共同防衛協定に署名する(左から)トルコのエルドアン大統領、サウジアラビアのムハンマド皇太子、パキスタンのシャリフ首相=サウジ西部のメッカで2026年8月7日(サウジ通信社提供・AP) サウジアラビア、トルコ、パキスタンの3カ国が8月、「メッカ共同防衛協定」を結びました。そのニュースを耳にした西尾英之記者の脳裏にまず浮かんだのが「パキスタンの核が西を向いたのか」でした。 2000年代にパキスタンを皮切りに南アジア、東南アジアの特派員を経験した西尾記者が、メッカ協定が意味するものと、背景にある米国の役割の変化について考えます。可能性は低くても、存在は脅威西尾英之(オピニオン編集部) パキスタンの核兵器は、東側のインドとの対立を念頭に開発、配備が進められてきた。 それが、「いずれかの国に対する武力攻撃は、すべてに対する攻撃とみなして相互に支援する」とする3カ国協定の締結で、中東の安全保障とも結びついたように見えたのだ。 インドを念頭に置いたパキスタンの核戦略が変わったわけではなく、実際に中東で核が使われる可能性は極めて低いと思う。 だがサウジと対立する中東の国で、誰かが「核がこちらを向いた」と考えれば、その存在は脅威に映るだろう。 軍備管理や核軍縮の専門家である一橋大の秋山信将教授は、協定に明示的な「核の傘」が盛り込まれていなくても、第三国が、パキスタンがサウジ防衛に加わる可能性を考慮すれば、パキスタンの核は…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】民主党大勝でも米経済すぐ変化せず 「トランプ後」に改善の余地関連記事【最新記事】