サイバーのイメージ 政府がサイバー攻撃への緊急対策の策定を急いだのは、GMOインターネットグループがサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」(ACD)の適用を政府に緊急要請したことが発端だった。高市早苗首相は「戦略的に実行する」と前向きとも言える姿勢を示すが、実施には必要な要件が定められており、憲法が保障する「通信の秘密」への配慮も欠かせない。大規模な情報漏えいが相次ぐ事態を受け、政府の手探りでの対応は続きそうだ。官邸幹部がおもんぱかったGMOの事情 「一企業からの要請は関連法が想定していないものだ」 GMOが10月24日、ACDの適用を政府に緊急要請したと発表すると官邸幹部はこう語り、戸惑いを隠さなかった。 ACDは10月1日から関連法が本格施行され、実施が可能となった。政府が平時から通信情報を監視し、サイバー攻撃を受ける予兆があれば、警察や自衛隊が攻撃元のサーバーに侵入してプログラムを停止するなどの「無害化措置」に踏み切る。 首相やサイバー安全保障担当相らが参加する国家安全保障会議(NSC)が審議した対処方針に基づき、国家サイバー統括室(NCO)がサイバー安保担当相の指導の下、無害化措置の実施主体である警察、自衛隊の役割分担を決めるなど総合調整を担う。 警察、自衛隊は措置の実施に際し、原則として事前に第三者機関「サイバー通信情報監理委員会」に承認を求めるなど必要な手続きを行う。実施後は国家公安委員長と防衛相がサイバー安保担当相と調整した上でNSCに報告する。 「生命や身体、財産に対する重大な危害が発生するおそれ」や「緊急の必要性」の有無などに基づいて政府が主体的に判断する仕組みで、今回のGMOのような…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】オットGPTで見つけた亡夫の宝物 AI故人とどう向き合うか関連記事【最新記事】