米国のベッセント財務長官=2025年7月18日、平田明浩撮影 ベッセント米財務長官は6日、中国の何立峰副首相(経済政策担当)と電話協議を実施したと明らかにした。昨年10月の韓国・釜山で行われた首脳会談での合意内容を巡り、中国側の履行状況に懸念を表明した。今月中旬に中国・深圳で予定する米中首脳会談を前に、レアアース(希土類)の供給拡大などを求めたとみられる。 ベッセント氏はX(ツイッター)で、「中国が全面的かつ直ちに合意を履行する重要性を強調した」と記した。電話協議には米通商代表部(USTR)のグリア代表も参加。米国産の農産物購入やレアアースを巡る合意の完全履行に向け「中国が具体的な行動を起こすことが極めて重要」との認識を示した。Advertisement 英紙フィナンシャル・タイムズによると、米国は中国のレアアース供給について合意内容の3分の2程度の実施にとどまっていると見ている。ベッセント氏が9月に何氏に懸念を直接伝えたが、その後も中国は供給量を増やしていないという。 米国はレアアースの一種であるイットリウムについて、中国が対日輸出を制限している点にも不満を抱いている。日本から部品供給を受ける米国のジェットエンジンやミサイル製造にも支障が出かねないことから、今回の電話協議で中国側に状況の改善を求めた模様だ。 一方、中国国営新華社通信によると、中国側は米国による経済・貿易面の制限措置について懸念を表明した。ただ、「意見の相違を適切に管理する」ことで米中が合意したと伝えた。 トランプ大統領は今月18~19日に深圳で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせ、中国の習近平国家主席と今年3回目の対面会談を予定している。【浅川大樹(ワシントン)、松倉佑輔】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】