首相官邸で行われたサイバーセキュリティーに関する関係閣僚会議。右列手前から3人目は発言する高市早苗首相=首相官邸で2026年11月6日午後5時38分、平田明浩撮影 サイバー攻撃被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」(ACD)を巡り、政府は関連法を改正し、現行法では外国間と外国・国内間としている情報通信の監視対象を国内間にも拡大する検討に入った。与党は国内通信への対象拡大を提言しており、提言内容も踏まえて検討を進める方針だ。 高市早苗首相は6日、サイバーセキュリティーに関する関係閣僚会議で「サイバー攻撃を把握するための情報収集能力をさらに強化する」と述べ、警察や自衛隊が攻撃元のサーバーに侵入してプログラムを停止するACDなどについて定めた能動的サイバー防御関連法改正の検討を指示した。現行法は外国間と外国・国内間の通信のみを監視対象として、国内間の通信は監視対象にしていない。会議後、内閣府の担当者は国内間の通信を対象とする見直しについて「検討する必要がある」と述べた。Advertisement 政府関係者によると、首相の指示には2項目が含まれ、国内通信への対象拡大に加え、サイバー被害があった場合の政府への報告を重要インフラに限定している現状から拡大することも検討する方針だ。政府内では有識者会議を立ち上げた上で、来年の通常国会に改正法案を提出する案も浮上している。 国内間の通信を監視対象とするかは、2025年春の関連法案の審議段階から争点となっていた。政府がサイバー攻撃を事前に察知するには、通信情報を収集・分析する必要があり、憲法が保障する「通信の秘密」が不当に侵害されないかが論点となる。 関係閣僚会議では、サイバー攻撃被害が相次いだことなどを受けた緊急対策パッケージをとりまとめた。官民の専門人材でサイバー攻撃を受けた組織の対応を支援する「官民サイバー救援隊(仮称)」を創設し、必要性の高い企業や組織に派遣する。特定サイトへの接続を強制的に遮断する「ブロッキング」の法的位置づけの整理・検討を早急に行うことも掲げた。【原諒馬、渡辺暢】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】