毎日新聞 2026/5/14 20:14(最終更新 5/14 20:17) 1550文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷耐震工事が必要とされる吉田寮の「現棟」=京都市左京区で2026年3月19日午後3時23分、太田裕之撮影 京都大の学生寮「吉田寮」(京都市左京区)で耐震性が不足する「現棟」(1913年建造)について、建て替える方針を4月14日に発表した大学に対し、「対話による吉田寮問題解決を求める教員有志の会」が5月14日、「一部の執行部による実質的な議論を伴わない決定プロセスに強い危機感を持つ」などと批判する抗議声明を出した。 声明は教員18人、元教員4人の計22人の連名で湊長博学長と國府寛司・学生担当理事宛て。会事務局の駒込武・教育学研究科教授ら4人が大学の学生支援課を訪れて読み上げ、職員に手渡した。Advertisement吉田寮問題解決を求める教員有志の会。右手前は声明の受け取りに対応した大学職員=京都市左京区の京大で2026年5月14日午後1時22分、太田裕之撮影 大学側の建て替えと敷地活用の方針について「学内での議論の熟成もないまま突如『建て替え』に限定した方針が発表され、建物より専ら敷地の利用について言及されることに多くの大学構成員から驚きと戸惑いの声が上がっている」と指摘した。 さらに▽具体的な情報提供や計画の提示は一切ない▽「広く学内の意見を聞く」としながら、最も根幹に関わる重大決定の建て替えを既成事実化し、その後の詳細にのみ意見を求める姿勢は欺瞞(ぎまん)的▽建て替えを検討するとしても、現棟を生かしたリノベーションや現棟を移設・保存した上での新築などの選択肢があり、専門家の意見も必要――と訴えている。 大学側が「全学に対して公平」「キャンパス全体の利便性」といった言葉を繰り返している点にも「吉田寮に関して過去に積み上げられてきた話し合いと裁判の経緯を看過し、当事者の声を切り捨てるための方便と感じられる」と批判した。「対話による吉田寮問題解決を求める教員有志の会」の声明を大学側に提出後、記者会見で話す京大大学院教育学研究科の駒込武教授(左)と、人間・環境学研究科の細見和之教授=京都市左京区で2026年5月14日午後1時42分、太田裕之撮影 また、大学が2019年、当時の寮生に明け渡しを求めて起こした訴訟の1審判決では、吉田寮自治会の交渉主体としての法的性格と、15年2月12日に学生担当理事が署名した「大学当局は吉田寮の運営について一方的な決定を行わず、吉田寮自治会と話し合い、合意の上決定する」との確約書の拘束力が認められ、控訴審の和解により裁判所の最終判断となったと指摘。和解は問題解決を大学と学生の話し合いに委ね、実質的に寮機能の存続を前提とする内容だったとも訴えている。 その上で大学側が発表した今回の方針について「寄宿舎が再建されるかどうかの保証すらなく、和解の前提を根本から覆しかねない。学生との間に築かれるべき最低限の信頼関係を損なうもので、教育機関として誠実さを欠く」と批判した。 大学側の方針決定の経緯にも「学内のしかるべき会議体での実質的な議論を避け、現場の教員や学生に対する十分な説明もないままの形式的なトップダウン」「京大が長年重んじてきた構成員の対話に基づく意思決定プロセスを形骸化させる深刻なガバナンスの欠如だ」と断じている。 結論として大学側に対して▽方針撤回と学内の意思決定の正常化▽建物以外の諸問題も含めた話し合いを一時退去中の寮生や寮自治会と再開し、合意の上で新たな方針を決定していくこと▽建て替えありきでなく、学内外の建築専門家の意見も広範に聴取し、十分な学術調査を経た上で保存・活用を含めた将来像を決定すること――を求めている。 声明提出後に駒込教授と人間・環境学研究科の細見和之教授が記者会見した。和解条項に従って寮生側が3月末までに現棟を明け渡したのに対し、大学側は寮自治会が求める話し合いに応じないまま2週間で方針を決定・発表したことについて2人は「だまし討ちだ」と表現。「裁判所の判決・和解条項の無視は京大の社会的信用を著しく損なう」「誠実さと知性の欠如だ」などと厳しく批判した。 今回の決定は研究科長らによる部局長会議で審議されただけで、各教授会や学生生活委員会では報告事項の扱いだったという。細見教授は「部局長会議でも疑問の声が出たそうで、執行部の勝手な対応への批判が教員の間でも増えると思う」と述べた。【太田裕之】あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>