再審法改正「諦めない」 冤罪被害者ら、5年後の見直しに希望つなぐ

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深掘り2026年7月17日 23時54分有料記事藤牧幸一 荻原千明 黒田早織 二階堂友紀再審制度見直しのための改正刑事訴訟法の成立を受けた会見にオンラインで出席した袴田秀子さん=2026年7月17日午後1時38分、東京都千代田区 再審制度を見直す改正刑事訴訟法が17日に成立したことを受け、冤罪(えんざい)被害者や弁護士らが会見などで思いを語った。求めてきた形にはならなかったが、5年ごとの検討に希望をつないだ。 静岡一家殺害事件をめぐり死刑確定から再審無罪となった袴田巌(いわお)さん(90)の姉、秀子さん(93)はオンラインで参加した。「もう少しまともな改正をしてくれると思ったが、がっかり。法務省は私たちの方を向いていない」と語った。 再審制度は1948年に現行法が制定されてから、一度も見直されてこなかった。80年代に四つの死刑事件で再審無罪が相次いだ時ですら、法改正に至らなかった。 見直しに消極的だった法務省を、袴田さんの再審無罪が動かした。秀子さんは「巌だけが助かればいいと思っていない」と繰り返し、冤罪救済のための法改正に力を尽くしてきた。 「良い証拠も悪い証拠も全部出してフェアに戦うべきだ」というのが持論だ。改正法は裁判所が検察に証拠の提出を命令する制度を新設した。だが、厳しい要件が設けられるなど、無罪につながる証拠が埋もれる恐れが指摘されている。 滋賀県日野町で酒店経営の女性が殺害された日野町事件をめぐり、亡き父の再審を求めてきた阪原弘次さん(65)も「証拠の全面開示は大事な基本だった。納得していない」とオンラインで話した。 ただ、改正法では施行後5年ごとに制度のあり方を検討するとされた。「最後まで諦めていない」と前を向いた。 今年2月に裁判のやり直しが確定したが、検察が再審開始決定に2度の不服申し立て(抗告)を行い、その審理に7年7カ月を要した。今回、検察抗告は「原則禁止」とされたが、実効性が疑問視されている。 「今ある波をさらに大きくしたい」。今後も抗告の全面禁止などを訴え続けるという。 福井女子中学生殺害事件で再審無罪となった前川彰司さん(61)は取材に、「証拠開示は後退した部分があるのではないか。抗告の原則禁止にも抜け道が残っている。法改正とは名ばかりで、敗北感がある」と語った。 そのうえで「再審制度に問題があることを世の中に示せた。5年後に光を見いだしたい」と次の改正に希望をつないだ。失われた修正機運「立法府の責任は大きい」 日本弁護士連合会(日弁連)…この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録この記事を書いた人黒田早織東京社会部|裁判担当専門・関心分野司法、在日外国人、ジェンダー、精神医療・ケア二階堂友紀東京社会部|法務省担当専門・関心分野法と政治と社会 人権 多様性関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月17日 (金)サッカーW杯決勝 対戦国決定利根川進さん 86歳で死去新給付制度 29年度に導入へ7月16日 (木)北陸新幹線「桂川案」で合意サイバー攻撃 食品物流に支障芥川賞に「ゾンビ回収婦」7月15日 (水)AI基本計画、半年で改定議員を先生と呼ぶの やめます村上、20スイングで9アーチ7月14日 (火)EU、子どものSNSを規制へ選挙の偽情報、対策を義務化三菱UFJ、時価総額で首位にトップニューストップページへ高市首相、養子批判に「32親等の例がある」 会期は25日まで延長19:38「わざわざ分断あおる法律」元法制局長官らの懸念 国旗損壊罪が成立19:10新幹線西九州ルート、佐賀県負担に上限 国交省と合意、アセス実施も21:05広島、矢野の登録抹消 「ゾンビたばこ」譲渡者と密室にいた報道巡り23:30「ぼくのミックスジュース」作曲の渋谷毅さん死去 ジャズピアニスト21:50鹿児島で遺体発見 5歳男児不明の家族湯から700m下流、確認急ぐ18:15