朝日新聞記事2026年7月6日 17時00分宮坂奈津【動画】5千人が願いを込めた七夕飾り、416メートルで完成=宮坂奈津撮影 台風7号、8号が近づいていた6月下旬の昼前、1時間ほど雨がやんだ。大阪・十三の福祉施設の近くに、色とりどりの輪っかをつないだ七夕飾りが現れた。長さ416メートルの飾りが、竹やぶに巻きつけられていく。「きれいきれい!」。施設の子どもたちの表情がほころんだ。竹に設営された輪つなぎ。通りかかった人たちも歓声をあげた=2026年6月27日午前11時33分、大阪市淀川区、宮坂奈津撮影 「わとわプロジェクト」は、子どもや高齢者の施設を営む「博愛社」の敷地で2023年から続く、梅雨時の恒例行事だ。地域住民らの手で作られ、つなげられた輪っかの長さが、年々伸びている。 発案したのは美術教師の高橋武志さん(55)。兵庫県尼崎市から5年前、商店街のあるまちの活気に憧れて十三に引っ越した。幼稚園などで教える傍ら、子どもの居場所づくりに取り組んでいる。 発達特性がある子や、学校に行けなくなった子と向き合ってきた経験から、困難を抱える子も「受け入れてもらえると感じるまち」の空気をつくりたかった。 アートの力で地域をつなげようと考えた。誰でも参加でき、参加者が増えれば増えるほど、長さを伸ばしていける輪っか作りに行き着いた。 飾る場所を探していたとき、博愛社の前を自転車で通り、小さな竹やぶが目にとまった。大通りに面していて、誰でも気軽に立ち寄れそうだった。「見つけた!」と胸が高鳴った。 「ここで飾らせていただけませんか」。施設長の川田誠さん(58)に企画の内容を伝えると、快諾してもらえた。 「葉が生え放題で少し厄介者だった。地域の人とも関われるし、むしろありがたかった」と川田さん。雨にぬれても丈夫なプラスチック製の折り紙も施設が用意した。 輪つなぎの長さは165メートル(23年)、268メートル(24年)、407メートル(25年)と参加者が増えるにつれ、伸びていった。高橋さんによると、今年は幼稚園や学校、病院、NPO法人など約40団体の5千人以上が手を動かした。十三エリアの各種団体から集まった輪つなぎは、1本にすると400メートルを超えた。一つひとつに願いごとが書かれている=2026年6月27日午前11時9分、大阪市淀川区、宮坂奈津撮影 障害者福祉施設から「折り紙を切る作業を引き受けたい」と申し出があり、大阪市外の企業や団体からの協力もあった。学校に行っていない子どもが作業をしながら将来の夢を語ってくれたり、飲食店の客が参加してくれたりと、交流が広がっているという。 プロジェクト名の「わとわ」は、「和」と「輪」。高橋さんは「輪つなぎを通して、地域がゆるやかにつながっていけば」と話す。集まった輪つなぎを1本にし、竹に飾りつけた高橋武志さん(後列中央)ら=2026年6月27日午前11時38分、大阪市淀川区、宮坂奈津撮影 飾りは7月11日の午前まで見ることができる。 「成績が上がりますように」「今年はおなかをこわさずいっぱい食べられますように」――。輪っかの一つひとつに、関わった人たちの願いごとが書かれている。 高橋さんは今年も、「飾りつけ当日は晴れますように」と書いていた。輪っかの一つひとつに参加者の願いごとが書かれている=2026年6月27日午前11時16分、大阪市淀川区、宮坂奈津撮影400メートル以上の長さになった輪つなぎを竹に飾りつける高橋武志さん(左から2人目)ら=2026年6月27日午前11時33分、大阪市淀川区、宮坂奈津撮影この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録この記事を書いた人宮坂奈津ネットワーク報道本部専門・関心分野民主主義、北欧関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月6日 (月)トランプ氏、祝賀で政治色使い捨てプラを削減 店も模索「写ルンです」誕生40年7月5日 (日)米独立宣言250年 割れる世論ケイコ・フジモリ氏 大統領にDMAT、北海道・九州にも拠点7月4日 (土)欧州に熱波、死者が急増長期金利一時2.81%高値永住要件に日本語・生活学習7月3日 (金)サッカー日本代表が帰国高市首相がインド初訪問内密出産 東京で7人トップニューストップページへ高市首相がもたらした異例国会 自民議員「こんなにひどいの初めて」11:00中国が潜水艦から弾道ミサイル発射 「訓練計画に基づく」と新華社15:08はやぶさ2、小惑星「トリフネ」の写真公開 超高速ですれ違いに成功16:12トランプ氏が介入?処分撤回に「エープリルフールか」 ベルギー監督12:57報道機関が向き合うべきAIの脅威と好機 世界大会が議論したこと16:00独りが好きな人、抑うつ傾向なぜ高く? 「緩やかなつながり」が大切11:30