今を生きる、今を書く毎日新聞 2026/7/6 18:00(最終更新 7/6 18:00) 有料記事 2380文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷国学院大准教授の町田樹さん=東京都千代田区で2026年4月2日、後藤由耶撮影 早いもので、サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会が開幕しておよそ3週間がたった。先月末から始まった決勝トーナメントは、いまベスト8を決する段階にあり、大会もいよいよ佳境を迎えつつある。3大会連続で決勝トーナメント進出を果たした日本代表の卓抜したプレーは筆舌に尽くしがたく素晴らしかったが、今大会ではテレビ中継の「実況解説」にも大いに注目が集まっている。 中でもとりわけ世間を沸かせているのは、元日本代表の本田圭佑さんの解説であろう。歯に衣(きぬ)着せぬ語りと、試合展開を先取りして読む洞察力が高く評価されている。例えば、6月15日(日本時間)に行われた日本対オランダ戦後半の実況解説には、次のような一幕があった。■日本対オランダ戦後半(NHKの中継放送より、実況・小宮山晃義アナ) 本田さん そろそろ(ゴール)いける気がする、流れいいよ。 (わずか数秒後) 実況 ヘディングー! 小川航基だぁー! セットプレーで日本同点! そして本田さんの嗅覚! 私もテレビ観戦していて、このシーンには度肝を抜かれたが、こうした本田さんの先読み解説は、数々のメディアで「予言」ともてはやされるようになった。そう言いたくなる気持ちは痛いほどわかるのだが、本田さんの解説を簡単に予言だと称してしまうのは、少々もったいないと私は考えている。 というのも、本田さんの解説には第一線で活躍するサッカー選手でないと知り得ない「暗黙知」や、感じ得ない「アフォーダンス」がふんだんに盛り込まれているからだ。この「暗黙知」や「アフォーダンス」は、どちらも言葉にしにくい身体的な直感や環境との関係性を扱う概念である。前者は、「個人の経験則やコツ」などを表し、後者は「環境や状況が人に提供する行為の可能性や手がかり」を示している。 私のようなサッカーをやったことがないにわか観戦者は、ボールを中心に錯綜(さくそう)する選手のプレーを見ても、そこに大した意味を見いだすことはできない。しかし、本田さんのように第一線のサッカー選手としての経験が豊富で、実際にW杯に出場した人物の脳裏や身体には、「こういう時は選手だったらこう感じる」「このような状況であったら、こうパスしてシュートが打てる」などの多様な暗黙知やアフォーダンスが、瞬間瞬間に湧いては消え、湧いては消えを繰り返しているはずだ。 もちろん競技経験のある解説者であれば、多かれ少なかれ経験則などを解説に盛り込むものなのだが、そもそも暗黙知はその名の通り、言葉にしづらい知識であるため、テンポのはやいスポーツの試合ではなかなか説明することができないという難しさがある。 ところが、本田さんの解説は…この記事は有料記事です。残り1271文字(全文2380文字)【前の記事】転換期を迎える大学体育=町田樹/68関連記事【最新記事】あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>