2026年10月1日 6時00分有料記事奥村智司 岩田誠司坂本しのぶさん(右)から写真集を贈られたグランジャン氏。「みなまたにきてくれてありがとう」とメッセージが記されている=2026年9月27日午後1時56分、熊本県水俣市牧ノ内、奥村智司撮影 水銀や化学物質による健康被害研究の第一人者、デンマーク国立公衆衛生研究所のフィリップ・グランジャン博士(76)が9月27日、熊本県水俣市で講演した。胎児・幼児期の脳への汚染に警鐘を鳴らし、「次世代のために安全な世界をつくっていこう」と呼び掛けた。 水俣病を教訓に水銀の規制を定めた「水銀に関する水俣条約」の推進に取り組む市民団体「MICOネット」の主催。水俣病の公式確認70年にあたって企画された。グランジャン氏の水俣市訪問は1991年の国際会議出席から数えて5回目という。 グランジャン氏が環境医学の道へ進むきっかけとなったのは、医学生だった72年、ストックホルムでの「国連人間環境会議」で水俣病の被害を訴えた胎児性患者の坂本しのぶさんをテレビニュースで見たことだった。中学生だったしのぶさんは70歳になり、車椅子で講演会場を訪れた。グランジャン氏は会の冒頭、「勇気を持って立ち上がり、世界中に訴えた」とたたえた。 食物連鎖の影響で、大型の海洋生物に水銀がより多く蓄積される。グランジャン氏は講演で、クジラを多く食べるデンマーク領のフェロー諸島で行った90年代の研究を紹介した。運動や言語、記憶の能力に関する発達の遅れなど、微量の水銀でも胎児や幼児に悪影響を及ぼすという調査結果を得た。「人間の脳は複雑。発達初期に侵されると、生涯にわたるダメージが残るが、その影響は過小評価されがちだ」と指摘した。水俣病の救済の問題も言及 講演と、前日の記者会見を通…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人奥村智司西部報道センター|論説委員補佐専門・関心分野安全保障/エネルギー/水俣病/カネミ油症岩田誠司西部報道センター専門・関心分野南米、外国人労働者、農業、食、災害、環境、平和、教育関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月1日 (木)ニデック 純損失5646億円「声の権利」認める判決「核のごみ」調査を受け入れ9月30日 (水)富山市が人口水増しかiPS細胞の心筋シート実用化東大総長に藤垣裕子氏 女性初9月29日 (火)大規模修繕の談合、排除命令脚本家の倉本聰さん死去 91歳東山紀之氏、社長退任を発表9月28日 (月)なぜ千葉で豪雨禍続く?「スキーが雪崩を誘発」死亡中学受験 収入に影響なしトップニューストップページへインボイス3年、変わったことと変わらないこと フリーランスに何が6:00イスラエル行き航空機が緊急着陸 パイロットが同僚刺し、墜落試み?22:55在留審査の手数料値上げスタート 永住許可の厳格化ガイドラインも0:15カスハラ対策義務化、「106万円の壁」廃止 10月から変わること6:002歳馬、「ヒトラー」を連想 初勝利の2日後に改名へ The Athletic8:00【解説人語】東大総長選で何があった? なぜ2位候補が選ばれたのか21:04