インタビュー2026年7月28日 9時00分有料記事聞き手・上野創現在の津久井やまゆり園の入り口=相模原市緑区 神奈川県の県立津久井やまゆり園(相模原市)で元職員が入所者19人を殺害した事件から10年が経ちます。事件後、知的障害者の入所施設での虐待が次々と明らかになりました。障害者の権利擁護に詳しく、いくつもの施設の第三者調査に関わった弁護士の佐藤彰一・国学院大名誉教授は、職員の不適切な対応の背景に誤った認識があると指摘します。――事件後、津久井も含めた複数の県立施設での不適切な支援や虐待が明らかになりました。 私たちが調査したところ、津久井やまゆり園では、個室に外からカギをかけて長時間閉じ込めたり、身体拘束をしたりという虐待が繰り返されていました。ある女性は車いすに体を固定するY字拘束帯で長時間、縛り付けられていました。 要件を満たしていない身体拘束は虐待です。障害者虐待防止法で定める「切迫性」「非代替性」「一時性」の三つをすべて満たす必要がありますが、津久井では、一つでも当てはまれば拘束できると誤って認識されていました。 神奈川だけではありません。千葉県立の入所施設で2013年に職員が19歳の少年を蹴って死なせた事件の検証も行いました。 職員たちは最初、入所者のパニックをおさめるために殴っていた。それを数年続けると、パニックを起こしていない時にも殴り始める。不適切な支援がエスカレートするんです。蹴られた少年はソファで寝ていただけでした。佐藤彰一・国学院大名誉教授(本人提供) 全国的に今も問題は解消されていないと感じます。グループホームなどにも拡散しているのではないでしょうか。――なぜ入所施設で不適切な支援が起きるのでしょうか。 理由の一つは「行き場のない人を受け入れる最後のとりで」という入所施設の位置づけが変わっていないことでしょう。施設側が「うち以外では受け入れてもらえない人」と見てしまい、「何も分からない、できない」と決めつけてきた。私は「能力不存在推定」と呼んでいます。 この考えを抱いたまま職員と…この記事を書いた人上野創横浜総局専門・関心分野教育、不登校、病児教育、がん、神奈川県、横浜市関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月28日 (火)作家の東野圭吾さん死去 68歳食料品の消費税1% 方針固める「声の権利」保護 報告書案に7月27日 (月)飛鳥・藤原の宮都 世界遺産にW杯の投稿、誹謗中傷700万件子どもの夏かぜ、今年も流行7月26日 (日)やまゆり園事件から10年寝る前のスマホ 睡眠短い傾向夏山での遭難、過去最多7月25日 (土)副首都法が2票差で成立トランプ政権が新関税を発動今年のウナギは「お買い得」トップニューストップページへ食料品の消費税1%、政府・与党方針固める 30日にも高市首相指示21:05独自東野圭吾さん68歳で死去 綾瀬はるかさん、阿部寛さんら悼む声21:00飲酒運転で女性死なせたか、危険運転致死容疑で男逮捕 改正後初適用8:30福岡県職員、自民に他会派の質問案を「横流し」 質問の文案作成も5:00海保、同志社国際高校を家宅捜索 遺族が告訴、辺野古事故22:08フジテレビドラマ巡る問題、拡大の背景は 識者「フジに大きな責任」6:00