Windows 11のWindows Updateの設定画面には、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」というトグルボタンが存在します。新機能を早く試したい人には便利な仕組みですが、先日配信されたDell PC向けの緊急パッチをきっかけに、このトグルが不要なアップデートまで自動で入れてしまうという問題を抱えていることが明らかになりました。7月18日、MicrosoftはDell PCの過熱、パフォーマンス低下問題を解消するため、緊急更新プログラムKB5121767を公開します。この更新プログラムは「Dellの一部モデルだけが対象」であり、Microsoft自身も「影響がないPCはインストール不要」と明言しています。しかし、実際はDell製ではないPCにも更新が適用待ちになっているという報告が相次ぎました。原因は、ユーザーがオンにしていた「最新の更新プログラムを入手」トグルにあり、この設定を有効にしていると、対象外のPCでも利用可能なすべての更新が自動で適用される仕組みになっていたためだと考えられます。▲手元の環境(非Dell PC)でも確認。「最新の更新プログラムを入手」トグルの本来の役割「最新の更新プログラムを入手」トグルは本来、WindowsのCFR(Controlled Feature Rollout)という段階的配信モデルを補うために導入されました。Windowsでは、新しいスタートメニューのような大規模変更はまず一部ユーザーに配信し、問題がなければ徐々に広げるという方式が取られています。この機能によってWindowsの安定性が向上する一方、新機能やバグ修正がなかなか届かないという不満が生まれました。そこでMicrosoftは、希望者が早めに新機能を受け取れるようにするために、このトグルを導入したわけです。ただしこの設定にはもう一つの仕様が存在します。有効にするとプレビューアップデートや緊急アップデートがすぐに配信されるようになるというもので、Microsoftは公式ドキュメントで次のように説明しています。After you set the toggle to On, your device will be among the first to get the latest non-security updates, fixes, improvements, and enhancements at the time they’re available for your device. このトグルをオンにすると、あなたのデバイスは最新の非セキュリティ更新、修正、改善、機能強化を、利用可能になった時点で最優先で受け取るグループに入ります。今回のDell向け緊急パッチがまさにその例でした。どんな人はトグルをオフにすべきか以下のようなユーザーは、トグルをオフにする方が安全です。不要な更新を入れたくない人安定性を重視する人メーカー固有の問題に巻き込まれたくない人Dellの件では、6月のプレビュー更新にすでに問題が含まれており、トグルをオンにしていたユーザーは早期に不具合を踏んでしまいました。今回がDellでも、次は自分のPCメーカーかもしれません。安定性重視の場合プレビューアップデートのインストールは避けた方が賢明です。逆に、「新機能を早く試したい」「多少のリスクは許容できる」 という人はオンのままでも構いません。まとめ:便利な機能だが副作用を理解して使うべき「最新の更新プログラムを入手」トグルは、Windowsの新機能を早く使いたい人には魅力的な設定です。しかし今回のDell向けパッチのように、自分のPCに不要な更新まで自動で入ってしまうという副作用があります。Windows Updateの挙動をより細かくコントロールしたい人は、一度この設定を見直してみる価値があります。[via Windows Latest]