追跡 公安捜査:大川原冤罪「『証拠隠滅の恐れ』理解できない」 遺族が意見陳述

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記者会見に臨む(左から)相嶋静夫さんの次男と長男、高野隆弁護団長=東京都千代田区で2026年4月6日、西夏生撮影 化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の冤罪(えんざい)事件で、逮捕状や勾留状の発付、保釈請求の却下に関わった裁判官計37人による判断の違法性が問われている訴訟の第2回口頭弁論が30日、東京地裁であった。 勾留中に胃がんが見つかりながら、保釈されずに亡くなった元顧問の相嶋静夫さん(享年72)の次男(49)が法廷で意見陳述し、「胃がんの父がいったい誰に接触し、何の証拠を隠滅すると考えたのか。その具体的な理由を知りたい」と訴えた。Advertisement 相嶋さんは2020年3月に外為法違反容疑で逮捕・起訴された。弁護側は計8回にわたって保釈を求めたが、検察側は「罪証隠滅のおそれがある」と繰り返し主張。裁判官は検察の反対意見を受け入れ、保釈を却下し続けた。 この日、法廷に立った次男は大川原化工機に勤める技術者。「父を失った息子として、同じ会社の部下として意見を述べる」と語り、陳述を始めた。 相嶋さんの勾留が長く続いたことについて「今でも考え続けている。なぜ父は長期間にわたり、自由を奪われ続けなければならなかったのか」と投げかけ、「特に理解できないのは『罪証隠滅のおそれ』だ」と強調した。 逮捕される2カ月前、孫のバレエ発表会を見に来た相嶋さんの様子にも触れ、「上手に踊った孫たちを見て、本当にうれしそうに笑っていた。それが父と孫たちとの最後の思い出になった」と悔しさをにじませた。 遺族側はこの裁判で、裁判官の証人尋問を求める方針だ。次男は「父を勾留し続ける判断をした裁判官の説明が一番重要な証拠。隠蔽(いんぺい)することなく説明してほしい」と訴えた。【遠藤浩二】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】50年ともに歩んだ妻「夫はまだ死にたくなかった」 大川原冤罪