ウクライナとロシアの国旗=ゲッティ 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は29日、ロシアの侵攻を受けるウクライナが、ロシアの製油所への攻撃を一時停止したと報じた。トランプ米大統領は燃料価格の高騰の原因がウクライナによるロシアの製油所への攻撃にあると主張し、停止するよう迫っていた。今回の決定は「非公式」の措置で、先週に始まり、米国の中間選挙(11月3日投開票)まで続く見通しだという。 WSJによると、ウクライナによるロシアの石油関連施設への攻撃は、今月20日に露西部タンボフ州で行われたのが最後となっている。ウクライナのフマラ国防相が米国との関係を考慮し、ゼレンスキー大統領に製油所への攻撃を見合わせることが最善の策だと説明。ゼレンスキー氏はこれを受け入れつつ、必要であれば攻撃を控えなくていいとも強調した。Advertisement 米国では中間選挙が近づく中、燃料価格が高止まりし、与党・共和党にとって逆風となっている。とりわけ共和党の地盤である農業州で、トラックや農機の燃料となる軽油の価格が高騰し、接戦と伝えられる州が出ている。 燃料価格の高騰の主因は米政権がイスラエルと共に2月に開始した対イラン軍事作戦だとする見方が根強いが、トランプ氏はウクライナによる攻撃が原因だと一方的に主張。ゼレンスキー氏が自身の要請を聞き入れずに、ロシアの製油所への攻撃を続けているとして批判してきた。 一方で、米政権は軽油価格を抑えるため、ロシアと露産軽油を米国などに供給することで合意。さらに、対露制裁法の実施の見送りも決めるなど、ロシアへの融和姿勢を急速に強めている。【ワシントン松井聡】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】