映画祭の構想が生まれたバーで話す映画祭のクリエーティブディレクター、山本真子さん=目黒区で9月5日、尾上雅典撮影 東京都目黒区で11月13~15日、「自由が丘映画祭」が初めて開かれる。かつて6館並んだ映画館がなくなった街で、地元の有志らが準備を進めている。コンペティション部門のノミネート作品のほか、「白蛇伝」「シェルブールの雨傘」などの名作を上映し、トークイベントや、子どもたちが作品を選ぶ「こども映画祭」もある。 会場は9月に開業した駅前の複合施設「自由が丘ミューズスクエア」(自由が丘1)4階が中心。実行委員会によると、コンペティション部門には全国から約300作品の応募があり、長編4▽短編18▽こども映画6--の計28作品がノミネートされた。審査委員長は作曲家の植松伸夫さんが務める。Advertisement 構想の発端は、駅近くのバーでの雑談だった。同店を夫と営む山本真子さん(33)は、常連客が昔の映画館の思い出を語り合う様子を目にし、「映画の話で盛り上がれる街にしたい」と考えた。日中は別々の仕事を持つ有志が集まって実行委をつくり、山本さんは映画祭のクリエーティブディレクターを務めることになった。 街の側も動き始めた。当初は様子見だった商店主らも、あいさつ回りを重ねる実行委の姿に協力し始めた。古書店を営む自由が丘商店街振興組合の西村康樹副理事長は「続けてこそ応援する人は増える」と2回目以降にも期待する。同店でインターンをする産業能率大3年の大堀遥さんは、「『これといえば自由が丘』という選択肢が若い世代で薄れる中、映画が新たな選択肢になる」と意義を語る。 資金は協賛とクラウドファンディング(CF)が頼りだった。CFは10日に終了し、103人から目標の100万円を上回る152万6000円が集まった。 山本さんは「自由が丘に興味のある人、昔住んでいた人に、わくわくしてほしい」と話す。詳細は公式サイト(https://www.jffjp.com/)。【尾上雅典】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。