西サハラを巡る決議案を採決する国連安全保障理事会=米ニューヨークの国連本部で2026年10月30日、国連提供 国連安全保障理事会は30日、モロッコが領有権を主張する西サハラを巡り、平和維持部隊である「国連西サハラ住民投票監視団」(MINURSO)の任務を延長する二つの決議案を否決した。米国とロシアの意見が対立しており、部隊の活動は31日から停止する。 西サハラは鉱物資源が豊富で、1976年にスペインが撤退した後、モロッコと独立派の「ポリサリオ戦線」による戦闘が発生。国連が仲介し、91年に停戦を監視し、西サハラ住民による住民投票を支援するMINURSOが設立された。だが有権者の資格を巡って合意できず、こう着状態が続いていた。Advertisement 2020年、米国の仲介でイスラエルとモロッコの国交正常化が実現すると、米国はモロッコによる西サハラの領有権を認定。米国は今回、モロッコによる統治を「最も実現可能な解決策」として、MINURSOの任期を1年延長した上で、業務の見直しを求める決議案を提出した。ロシアは「安保理が主権について決定することはできない」と反対し、現状のまま活動を1年延期する決議案を出した。 だが二つの決議案は米露がそれぞれ反対し、否決された。今後、部隊の活動が長期間停止した場合、情勢が不安定化する可能性もある。【ニューヨーク三木幸治】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。