A級順位戦で佐藤天彦九段を破り、開幕3連勝を果たした増田康宏八段=東京都渋谷区の将棋会館で2026年9月8日、丸山進撮影 A級順位戦3回戦、▲増田康宏八段(対局時2勝)―△佐藤天彦九段(同1勝1敗)戦で、佐藤九段は名人獲得の原動力になった横歩取りを用意した。しかし、増田八段は研究済みとばかりにノータイムで指してリードを奪い、佐藤九段の力を出させないまま押し切った。増田八段の会心譜を藤原直哉七段が観戦記にまとめた。第1譜(1―22)▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8四歩▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩▲同 歩 △同 飛 ▲5八玉 △5二玉▲3八銀 △7六飛24 ▲7七角 △7四飛4▲2六飛 △8四飛6(第1図)(持ち時間各6時間 消費▲0分△34分)横歩取りに懸ける 9月8日、東京・千駄ケ谷の朝は曇り空だった。 対局開始5分前には駒を並べ終えた。開始まで両者は身動きもほとんどなく、辺りには早くも緊迫した空気が漂っていた。8月はA級順位戦の対局はなく、この日から3回戦を迎える。 注目された佐藤の作戦は横歩取りだった。第82期A級順位戦、対永瀬拓矢王座(当時)戦以来約3年ぶりの戦法をぶつけてきた。振り飛車戦法に行き詰まりを感じたのだろうか。それとも相手の研究の薄いところを狙ったのか。名人位3連覇を果たした原動力の戦法に、今一度息を吹き込む。 増田は2回戦の対広瀬章人九段戦で自戦記を披露した。ユーモアと自分の気持ちが正直に書かれていた。…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】