みんなの高校野球:ポニーリーグ 那須専務理事 7回制「育成の青写真見えない」

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日本ポニーベースボール協会の那須勇元専務理事=東京都江戸川区で2026年10月6日午後2時半、池田真由香撮影 気候変動や少子化など社会の変化とともに、高校野球も大きな転換点を迎えている。 諸課題の解決策として、日本高校野球連盟は7イニング制の導入を検討する。 高校年代の競技人口が年々減少する中、中学硬式野球の「ポニーリーグ」は10年前から約3倍にまで競技者数を増やした。 日本ポニーベースボール協会の那須勇元(たけはる)専務理事(57)は7イニング制の議論は「育成の青写真が見えない」と訴える。高校野球に送り出す立場として、話を聞いた。【聞き手・池田真由香】Advertisement縦割りの日本の野球界 7イニング制には賛成でも反対でもない。なぜ最初に9回を7回にする議論なのか。賛成か反対かを語る前に、縦割りの日本の野球界では選手をどう育てようとしているのかが見えてこない状況にある。 ポニーリーグは登録者数が4000人を超え、10年前の約3倍になった。より多くの選手が試合に出られるようにスタメンは交代後も再度試合に出られたり、投球数制限を中学硬式野球団体で初めて全学年に導入したり、海外の留学支援制度を取り入れたりしている。お茶くみ当番をなくして保護者の負担軽減も図った。日本ポニーベースボール協会の那須勇元専務理事=東京都江戸川区で2026年10月6日午後2時28分、池田真由香撮影 「野球は試合に出て覚えよう」という信念は50年以上変わっていない。ポニーリーグでは全国大会で敗退したチーム同士による交流戦があり、出場機会の確保にも力を入れている。夏の全国大会後に3年生向けの「コルト大会」を開催して高校入学まで実戦経験を積める環境を整えている。 マイナーチェンジはあるが、改革が奏功しているというよりは、時代が変わって、信念をより理解してもらえるようになった結果だと考えている。 小学生の学童野球(軟式)は6イニング制でポニーリーグは7イニング制。ボーイズ、リトルシニアなど中学硬式野球の主要団体も同様で、これは高校で9回を戦うことが前提になっている。 高校で9回を戦えるように体力をつけさせ、子供たちが小中高と体力的にステップアップできるようにさせている。 高校でも中学と同じ7回となれば、子供たちをどう成長させられるのか。送り出し元としても可愛い卒業生がどう成長していくのかを見たいところだ。 それに大学以降から9回になれば高校からプロに行く選手はどうなる。野球界を背負って立つスターになるような選手にどういう成長過程を歩ませようとしているのか。野球界は(年代により統括団体が異なる中で)、プロ野球をトップとした育成の青写真をどう描くのか。「2イニングごとに休憩をとる方法も…」 7イニング制とする(主な)理由(で喫緊の課題)が暑さ対策であれば、2イニングごとに休憩を取ったり休養日を増やしたりする方法もある。複数投手制が確立されてきたが、7イニング制となれば1人の投手への依存はより強くなり、けがのリスクも増える。より多くの選手に経験を積ませるという部活動本来の役割から離れていく可能性がある。 現在の7イニング制の議論は育成のあるべき論をしっかりと作り上げられていない。この議論が先にあるべきだ。那須勇元(なす・たけはる)氏 1969年生まれ。息子の市原ポニー入部を機に日本ポニーベースボール協会の事務局長に就任。現在は協会の専務理事と事務総長を務め、市原ポニー(千葉)とU13(13歳以下)日本代表では監督として指揮を執る。Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】空白の4日間 横浜が県内連勝43ストップで練習中断し得たもの関連記事