ちいかわのキャラクターと自撮りする女性3人組=東京都豊島区で2026年10月23日午後4時19分、蓬田正志撮影 7月に公開されたアニメ「映画ちいかわ 人魚の島のひみつ」の人気が止まらない。 1200万人以上の観客を動員し、興行収入は25日時点で184億9000万円(興行通信社調べ)。今年一番の大ヒット作だ。 ブームはアジア圏に波及し、映画未公開の米国でも人気が高まりつつある。 「ちいかわは世界中の若者の苦悩を反映している」 東アジアの大衆文化を研究するハワイ大学ウエストオアフ校のジェイソン・マコト・チャン教授(60)に、ちいかわのグローバル人気の背景、現代社会との関連を聞いた。 <主な内容> ・ちいかわの舞台は山谷や西成? ・ドラえもんとちいかわの決定的違い ・現代の消費社会とオーバーラップ ・日中韓の若者に共通する課題は? ・米国社会が求める新たなヒーロー像ちいかわは日雇い労働者 ――イラストレーターのナガノ氏が2020年にX(ツイッター)で連載を始めた漫画「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ」が映画化され、大ヒットしています。「ちいかわ」の存在を知ったのはいつごろですか。 ◆2、3年前です。日本の知り合いの漫画家から「見た目はかわいいが、ストーリーはかなり暗い。そのギャップが面白い」と薦められました。 すぐには見ませんでしたが、私は年3回ほど日本を訪れます。ある時、原宿のキデイランド(キャラクターショップ)に入ったら、ちいかわグッズ目当ての人であふれ、中国語を話す観光客もたくさんいました。その光景を見て「これは一体何だろう」と関心を持ち、アニメや漫画を見ました。 ――実際に作品を見て、どのような印象でしたか。 ◆面白くてびっくりしました。そして学者としてすぐに気付いたことがありました。 このかわいいキャラクターは、日雇い労働、現代風に言えば「ギグ・エコノミー(インターネットを通して単発の仕事を請け負う働き方)」をしているのだと。 ――かっちゅう姿の「鎧(よろい)さ…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事