新曲「あの日、ありがとう。」について、インタビューに答えるオール巨人さん=大阪市中央区で2026年10月19日、前田梨里子撮影 センターマイクの前に立ち続けて、半世紀。漫才の大看板、オール巨人さんは、歌手の顔も持つ。 5年ぶりの新曲「あの日、ありがとう。」では、初めて作詞に挑戦した。 「もしかすると、これが最後の曲かもわからへん」。そんな思いから、自らの半生を見つめ直し、歩んできた日々と今、そしてこれからへの思いを込めた。ウソは歌いたくない ♪灯(あか)りの落ちた稽古(けいこ)場で 揺れている 影が二つ 「あの日~」は、そんな歌い出しから始まる。 およそ50年前、オール阪神さんとネタ合わせを重ねた駆け出しの頃を振り返った。 「最初は公園にしようかと思ったんですけどね。でも僕らが実際に特訓したのは、なんば花月(当時)など各劇場にあった稽古部屋でした。汚いところやったけど、そっちの方がええなと思ったんですよ」 ほこりと汗のにおいの中で、時には夜明けまでもがき続けたあの日の記憶をつづった。 「ウソを歌うのだけは絶対に嫌なんです」。ストイックな性格は、漫才に対しても歌に対しても同じで、一文字一文字の言葉を突き詰める姿勢を貫く。南こうせつさんのメロディーに導かれて 作曲は、昔からファンだったという南こうせつさんに依頼した。当初は別の作詞家に詞を依頼する予定だったが、新曲の打ち合わせの際、南さんが奏でるギターの音色に導かれて「ありがとう」「ごめん」などのフレーズがどんどん浮かび上がってきた。 「巨人さんが書くのが絶対にいいです」 南さんに背中を押され、筆を執った。 売れない若手時代の迷いや葛藤、親への感謝、恋した人……。これまでの道のりを情感たっぷりに紡ぎ、2日ほどで書き上げた。 「過去と現在、そして未来がテーマ。こうせつさんの曲の力もあって、自分の中から言葉がどんどん出てきましたね」 タイトルが登場する1番のサビでは、…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事