私のライフシフト:小田急役員から「旅」の本屋に 退職後30年の生き方どう模索?

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店主の小柳淳さん=吉祥寺で2026年7月24日午後3時19分、福原英信撮影 「70、80になって、退職後にやりたいことがあったのに、できなかったなと言いたくない」 小田急電鉄の元役員、小柳淳さん(68)は退職後、64歳で「旅」をテーマにした独立系書店「街々書林」を東京・吉祥寺に開いた。 50代半ばから、退職後の生き方を模索し始めた。しかし長く具体像は浮かばなかったという。 中学時代から国内外を旅してきたこと、読書好きで旅の本を出したこと、そして会社員としてさまざまな事業を展開したこと……。 積み重ねた人生経験を振り返り、試行錯誤した結果見えてきたのが、書店経営という道だった。 <主な内容> ・旅の魅力にハマり…同人誌活動も ・人生と向き合うノート「これ30」 ・会社員の「次」どう模索した? ・書店経営に生きた会社員スキル ・「思い描いた書店」実現する日々旅との出会い 初めての旅は、中学2年生。友達と夜行列車で東京から福島・会津若松へ行った。 一番の思い出は、目的の駅の一つ手前で降りてしまい、途方に暮れていたときに、地元の人が車に乗せて目的地まで運んでくれたことだ。人の温かさに触れ、旅の魅力に取りつかれた。 大学生になると、友人と同人誌をつくり旅行記をつづった。 大学卒業後の1981年、観光業に力を入れている小田急電鉄に就職した。残業は多いものの、まとまった休みを取得できる職場環境だった。これまでに累計128回海外旅行をしている。 中でも「街全体にすごい活力がある」香港には、のべ81回も訪れたという。 就職後も旅に関する同人誌の発行を続けていたところ、ある出版社の目に留まった。97年に「香港のりもの紀行」を出版。これまでに9冊の本を出版した旅行作家でもある。辞め時は自分で決めたい 仕事には面白さもやりがいも感じてきた。50代半ばで、関連会社社長や非常勤取締役に就き、充実した日々を送っていた。 一方で、徐々に「辞め時は自分で決めたい。会社の決めた枠ではなく、次のことをやりたい」という思いが頭をもたげるようになった。 しかし「次のこと」の具体像が浮かばない。 「人生100年時代なら、60歳を過…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】警察官から弁護士に 「犯罪被害者のため」心の傷寄り添い伴走関連記事