「注文をまちがえてもいい料理店」のプレオープンで料理を提供する高齢者たち=静岡県沼津市大岡で2026年11月1日、長沢英次撮影 認知症の高齢者たちが店員として接客する「注文をまちがえてもいい料理店」が1日、静岡県沼津市で一日限定でプレオープンした。趣旨に賛同した市民や関係者らが客になり、4人の高齢女性が注文を取ったり料理を運んだりした。来年夏ごろには一般客を対象とした本開催を目指す。 父と義父が認知症の建設会社経営、飯田理一朗さん(50)=沼津市=らでつくる実行委員会が企画した。会場は高齢者が弁当や総菜作りをする沼津市大岡の調理特化型デイサービス「ハーモニーキッチン」で、この日は2回開催。1回目に訪れた11人の客に対し、飯田さんは「注文と違う料理が来ても『まあ、いいら(いいか)』。そんな気持ちで楽しんで」と呼びかけた。Advertisement 店員はハーモニーキッチンを利用する70~90代の女性4人が務めた。実行委員の一人で沼津市内のレストランのシェフ、橋本光央さん(56)が腕を振るった本格的なコース料理を「お待たせしました」と声をかけながら次々に提供した。 店員の女性が客から「肌のつやがいいですね」と声をかけられて笑顔を見せる場面もあり、会場はほのぼのとした雰囲気。4人は「初めてのことで最初はどうしたらいいか分からず、緊張しましたが、何とかうまくできました」「昔、調理師として学校給食作りをしていたので、こういう仕事は懐かしいです」などと話していた。 飯田さんは取材に「手探りでやっており、改善しながら来年の本開催を目指す。ちょっとしたまちがいがあっても笑い合えるような場所をつくっていけたら」と語った。【長沢英次】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。