総務省のロゴ=藤渕志保撮影 特殊詐欺に悪用されるケースがあった国際電話の不正利用対策に向け、総務省はワーキンググループ(WG)を設置して議論を始めると発表した。固定電話に加入すると自動的に国際電話が利用可能になる仕組みの休止も含めて検討する。 総務省や警察庁の資料によると、2025年に警察が認知した特殊詐欺と、SNSを使った投資・ロマンス詐欺を合わせた被害額は過去最悪の約3200億円にのぼる。Advertisement 特に特殊詐欺は、その8割で加害者から被害者に最初に接触する手段として電話が使われ、利用される電話番号の7割以上が国際電話となっている。海外にある拠点から警察官などをかたってだます手口が激増しているためだ。 政府や通信事業者は固定電話に国際電話がつながらないようにする休止手続きの周知を実施しているものの、休止したのは4700万回線中140万回線にとどまり、不十分な状況が続いていた。 現状では固定電話を引いた際に自動的に国際電話もつながるようになる「みなし契約」が結ばれている。WGでは、この「みなし契約」を休止し、必要な人が個別に契約を結ぶ国際電話の「オプション化」も検討する。オプション化する場合は約款の変更が必要になるため、電気通信事業法や民法など関係法令の整理も行う。 2日にWGの第1回会合を開き、27年初頭にも中間報告を取りまとめる方針にしている。藤井比早之総務相は10月30日の閣議後記者会見で「特殊詐欺による被害は非常に深刻な状況。踏み込んだ対策の必要性を痛感しており、これまでの取り組みに評価の余地がないか検証する」と述べた。【渡辺暢】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。