相次ぐ災害 被災者ニーズ踏まえた支援は 防災庁が直面する課題

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熊本地震による被害で自家用車が出せなくなった被災者のために、住宅前に生じた亀裂を埋める災害ボランティア=熊本県八代市内で2026年8月2日、高尾具成撮影 災害対応や防災対策で国の司令塔となる防災庁が11月2日に発足します。 設置に関する法律が7月13日に成立してから間もない7月28日に最大震度7を観測する熊本地震が発生し、記録的大雨による被害も各地で相次ぎました。 これまで災害関連法は繰り返し改正されてきましたが、災害現場を歩き被災者が置かれた状況を取材してきた高尾具成記者は、改善すべき課題は多いと考えます。大災害のたび改正を繰り返し高尾具成(社会部大阪グループ専門記者) 防災行政の根幹となる災害対策基本法(災対法)は、約5000人の死者・行方不明者が出た伊勢湾台風(1959年)がきっかけとなって61年に制定された。 その後、大災害が起きるたびに改正されてきた。 2013年6月には東日本大震災(11年)の教訓を踏まえ、多岐にわたる改正が施された。その一つが、災害対策の基本理念を災対法に明記したことだった。 第2条の2に、災害の発生を常に想定して被害の最小化や迅速な回復を図るという減災の考え方を記し、被災者は「年齢、性別、障害の有無その他の事情を踏まえ、その時期に応じて適切に援護する」とした。 防災庁設置に伴い、今年7月に成立した改正災対法では、この基本理念に重要な文言が加えられた。 被災者への適切な援護として「全ての被災者がその被災地にかかわらず、できる限り、良好な生活環境をあまねく享受できるようにする」と明記された。「あまねく享受」の理念が示すもの 95年の阪神大震災の後、被災住民への支援制度の拡充に尽力し、16~20年度に日本弁護士連合会の災害復興支援委員会で委員長も務めた津久井進弁護士(57)=兵庫県弁護士会=は「あまねく享受」という言葉に着目する。 津久井氏によると、その理念は、東日本大震災以降、被災者支援の鍵…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】