現場から2026年8月29日 16時00分有料記事原知恵子新得山岳会の樋口信司会長=2026年7月、北海道新得町、原知恵子撮影 「日本百名山」の一つ、北海道・大雪山系トムラウシ山(2141m)で今夏、ヒグマを目撃した登山者が立ち往生し、ヘリコプターで救助される事案があった。地元の山岳関係者は無事だったことに安堵(あんど)する一方、危機感を募らせている。 「本当に必要な救助要請は、ためらうべきではない。ただ、同じような事案が当たり前になってほしくない」 関係者が問いかけるのは、「クマの生息地に自ら足を踏み入れる」という自覚と、それに見合う備えだ。トムラウシ山短縮登山口。救助事案となった7月4日の出没情報が掲示されていた=2026年7月、北海道新得町、原知恵子撮影 道警によると、7月4日午後2時半ごろ、登山道の通称「前トム平」(標高約1740m)付近を単独で下山していた60代男性が、体長約1.5mのクマを目撃した。 距離は進行方向の約50~60メートル先。クマはその後、見えなくなり、立ち去った方向はわからなかった。立ち往生した男性に後続の3人組パーティーが合流し、午後4時すぎ、一人が110番通報した。 「中腹でクマを目撃して立ち往生している」 道警はヘリコプターを出動させ、午後6時ごろまでに全員を救助した。けが人はいなかった。 新得署によると、4人は鈴や笛は携帯していたが、クマ撃退スプレーは持っていなかったという。北海道・トムラウシ山の「前トム平」=新得山岳会・樋口信司会長提供クマ側の問題行動「確認されず」 この事案は、地元の山岳関係者の間で話題になった。 新得山岳会の樋口信司会長(65)は当時、仲間とともに標高約1950mの野営指定地にいた。シーズン中は延べ10日以上トムラウシ山に入り、登山道整備や携帯トイレブース管理、道迷い遭難を防ぐロープの張り直しなどに尽力する。 テントで休んでいた午後7時半ごろ、警察から注意喚起の電話が入り、驚いたという。 「前トム平にクマがいるのは…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月29日 (土)ネパール土石流 救助活動難航横浜市長が辞職表明中道・立憲・公明の合流断念8月28日 (金)北陸でレベル5大雨特別警報ネパールで大規模な土石流草間彌生さん 97歳で死去8月27日 (木)「ICCは決して負けない」東京の「赤字」2255億円「学校犬」がよりどころに8月26日 (水)コンテンツ産業支える司令塔カナダへの報復関税を表明マイナアプリにリニューアルトップニューストップページへ鹿児島の海上、発見した男性2人の死亡確認 中高生3人不明で捜索中13:59アンソロピック、米政府に一審勝訴 国防総省のリスク指定に違法判決12:00ネパールの大規模土石流、なぜこれほどの被害? 温暖化で増すリスク11:00クマ目撃で立ち往生→110番通報 トムラウシ山ヘリ救助が問うもの16:00異なる言葉見つけねば 沖縄出身、30代研究者が知事選に抱く危機感9:00「回り道したけれど」中学で不登校、高校中退…夢かなえたパイロット9:00