現場から2026年8月14日 7時00分有料記事原知恵子木下小屋の管理人四井弘さん=2026年8月、北海道・羅臼岳、原知恵子撮影 世界自然遺産・知床にある羅臼岳(1661メートル)で登山者がヒグマに襲撃され死亡した事故から、14日で1年になる。事故後、閉鎖された登山道は、7月5日に再開されたが、わずか4日後、単独の登山者がヒグマに追いかけられ、一時的に再閉鎖された。なぜいま羅臼岳を目指すのか、備えは十分か。登山口で聞いてみた。 8月上旬の午前4時~午前9時。登山口で、入山するパーティー9組に声をかけた。5組は単独だった。 1年前の死亡事故も、7月の危険事案も、単独行動中に発生した。国や自治体などでつくる「知床ヒグマ対策連絡会議」は、危険な遭遇事案の大半は「単独での登山時に起きている」として、複数人での行動を呼びかけている。羅臼岳の登山口には「ヒグマ警戒レベル」を示す看板が設置されている=2026年8月、北海道・羅臼岳、原知恵子撮影 天候は雨。5~6時間かけて山頂に着いても、眺望は望めない可能性が高い。それでもなぜ、山に向かうのか。問いかけに、単独・グループを問わず、日本人ほぼ全員が口にしたキーワードがある。 「日本百名山を目指している」 単独登山者(50代男性)は、「クマの習性や行動に関する情報は、何が本当かもわからない。街中にだって交通事故などのリスクはある。ひるんでいたら山には行けない」と語った。 別の単独登山者(20代男性)は「誰かと予定を合わせていたら、百名山は終わらない。事故は知っているが、むしろ挑戦したい気持ちがわいた」。 知床は世界有数の高密度のヒグマ生息地。羅臼岳では最近も重大事案が発生している。クマ撃退スプレーや鈴などの装備を整え、最新のリスク情報を把握し、緊急時に冷静に対応できる判断力、体力、技量などが求められる。羅臼岳の登山口に置かれたチェックシート。ヒグマ対策に関するチェック項目などがあり、記入者にリスクの自覚を促す狙いがある=2026年8月、北海道・羅臼岳、原知恵子撮影 危険事案の発生地点の標高を即座に答えるなど、周到な準備をうかがわせる人もいる。単独で来たが、駐車場で一緒になった人と即席パーティーを組み、リスクを下げようとする人もいた。一方で装備や情報収集の面で不安を感じさせる人もいた。 「スプレー、持ってます」…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月14日 (金)プーチン氏 北方領土を初訪問患者のX線画像、流出の疑いプールに「多目的更衣室」8月13日 (木)トヨタ元社長が死去日航ジャンボ機墜落から41年企業倒産が14年ぶり高水準8月12日 (水)イオン再入館「認めた」日航機墜落事故 きょう41年原爆ドーム 世界遺産30年8月11日 (火)鶏肉はしっかり加熱を災害救助法の適用、増加傾向「マルサ」にも時代の波トップニューストップページへ千葉で特別警報 巨大な渦「モンスーンジャイア」異例の台風も影響か23:17患者のX線画像、9病院から流出か 医療機器会社員が撮影し社内共有18:00独自プーチン氏、日本に揺さぶり 募った不満と不要になった「気遣い」20:09パワハラ認定の横浜市長 市議会で涙浮かべ謝罪繰り返す 辞職は否定20:53記憶保つ仕組み、冬眠させたマウスで解明 カギは強さより配置3:00米空母、対イラン戦闘の配備長期化で家族らに募る不満 士気にも影響5:42