テラ・クライシス:「死ぬと思った」鉱山周辺で猛毒 北の大地に波及、消えたロマン

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テラ・クライシス深掘り図解あり 片野裕之毎日新聞 2026/8/13 07:00(最終更新 8/13 07:00) 有料記事 3008文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷白い泡が浮き、黒く濁った水=タイ北部ピチット県で2023年2月、マヌーシャ財団提供 掘り出されていくこの鉱物のように、輝かしい未来を想像していた。それが操業開始後、間もなく暗転する。住民が体調の異変を訴え、苦しみ始めた。 金山の周辺から検出されたのは猛毒のヒ素だった。外国資本の鉱山会社と住民の対立は、やがて日本へと飛び火する――。 <この記事の主な内容> ・精密産業支える「金」 ・タイで健康被害 鉱山との関係は ・北海道で探鉱 タイとの共通点 ・世界で相次ぐ違法採掘 ・タイ集団訴訟 住民は勝てたのか採掘量は五輪プール4・5杯分 金は貨幣と違い、国際情勢や経済が悪化しても価値が落ちない安定資産として需要が高い。一方、電導性に優れて腐食もしにくいため、電子機器の基板など精密産業を支える希少資源でもある。 静岡県富士宮市にある医療機器メーカー「テルモ」の工場で、開発担当者が金色に光るカテーテルの先端を指さした。金は軟らかく加工しやすいうえ、X線を通しにくく画像に鮮明に写るという特徴もある。 「安全で正確に手術できる。なくなると、近い性能を発揮できる別の材料を考えなければならない」。同工場では他にも数十種の医療機器に金を使っているという。 国際調査機関によると、人類はこれまで約22万トンを採掘してきた。これは五輪公式プール4・5杯分に過ぎない。 採掘可能な埋蔵量は残り6・6万トンと推計され、今の採掘ペースならあと20年で枯渇する計算だ。埋蔵量が多いのはオーストラリアやロシアだが、一部の新興・途上国にも眠る。「皮膚がただれ、手足に力が」 タイの首都バンコクから北に約280キロ。ピチットなど3県にまたがる「チャトリー鉱山」は国内最大の金山だ。オーストラリアに本社を置く鉱山会社の、タイにある子会社が操業する。 2001年の操業開始当初は、雇用増加に歓迎一色だった。だが2年目、多くの住民が飲み、農業にも使っていた地下水に鉄のようなにおいや味を感じるようになった。 「皮膚がただれ、手足に力が入らなくなった。何も食べられず、このまま死ぬと思ったこともあった。がんで多くの人が死んだ」 鉱山で働いていたプレムジニーさん(仮名)はそう振り返る。「家に犬の頭や銃弾が……」 鉱山周辺では、地下水が坑道や山の亀裂を通って重金属に触れることでヒ素やカドミウムを含む坑廃水となり、鉱毒を発生させることがある。プレムジニーさんも、採掘による環境汚染を疑った。 住民が抗議や陳情を始めたが、待っていたのは度重なる妨害や脅迫だった。活動を率いたプレムジニーさ…この記事は有料記事です。残り1974文字(全文3008文字)【前の記事】13兆円が流出 中国依存レアアース「16年前の過ち」生かせるか関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>