北のうつろいー自然が映すいまー現場ルポ 小林大輝毎日新聞 2026/8/10 16:00(最終更新 8/10 16:00) 有料記事 2897文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷樽前山に国内外来種として定着したコマクサ=北海道苫小牧市で2026年7月14日午後1時13分、小林大輝撮影 北海道の山に植物の「ディストピア」が広がっている。 登山者が山に自生していないはずの外来種を持ち込んで定着し、本来は存在しない植物で山が覆われていく。 繁殖力が強い外来種は厄介者扱いされるが、生態系への影響は明らかになっていないものもある。 一見、奇麗な花は駆除されるべきなのか。山に向かった。花畑は「ディストピア」 7月中旬。 札幌市の南側に広がる支笏洞爺国立公園内に位置する標高1041メートルの樽前山(北海道千歳市、苫小牧市)に到着した。 横なぐりの雨が降る中、樽前山の外輪山に環境省の職員とボランティアの計7人が集まった。 登山道近くの斜面には、約5000平方メートルの広さに「高山植物の女王」とも呼ばれるコマクサの大群落が広がっていた。 コマクサは本来、樽前山には自生していない。 場所によっては足の踏み場がないほどの量だ。 「コマクサ」の名前の由来にもなった馬の顔に形が似た花が雨露で光っている。 参加したボランティアの一人は、色鮮やかな花畑をこう呼んだ。 「ディストピア(暗黒世界)」 奇麗に見える花だが、咲いていてはいけない場所で花が咲いている光景を見たから出た言葉だろう。 7人は、小石に覆われた斜面を下りながら、コマクサの花を摘み取ってビニール袋に入れた。 集めた花を引き裂くと、中には直径1~2ミリの丸くて黒い種が詰まっていた。 活動を主催した環境省の職員は「株が多すぎて除去し切れない。種が広がらないように花を摘み取っている」と説明した。 招かれざる「女王」の駆除に苦心していた。各地で広がるコマクサ コマクサはケシ科の多年草で、中部地方以北の砂や小石で覆われた他の植物が育ちにくい高山帯に群生し、ピンク色のほか、まれに白い花が咲く。 北海道のレッドリストで準絶滅危惧種に指定され、道内では樽前山より標高が高い2000メートル級の山が連なる大雪山系や日高山脈などに自然分布している。 樽前山には自生していない植物だが、調べてみると、2003年の地元のローカル新聞に「1986年に登山者が植えた」と書かれていた。 これが原因で国内外来種として定着した可能性がある。 生態系に悪影響を与える可能性があるとして、30年ほど前から国立公園を管理する国やボランティアが駆除を進めてきた。 しかし、駆除は追いつかず根絶にはほど遠い。 自生していない場所で繁殖しているコマクサは、道内では樽前山以外でも確認されている。 同じ支笏洞爺国立公園の羊蹄山(倶知安町、真狩村など)、前天塩岳(士別市、滝上町)、西別岳(標茶町)――。 国内外来種として定着している山は少なくない。 道外でも、本来は自生していない山での繁殖が確認されている。 長野県東御市と群馬県嬬恋村に広がる湯の丸高原では、園芸用に見栄え良く改良され、濃い赤の花を咲かせるコマクサの園芸品種「夕映(ゆうばえ)」が10年以上前に定着。 高原近くのコマクサ園で保護されている野生種との交雑が懸念されている。 日光白根山(群馬県、栃木県)や白山(岐阜県、石川県)、月山(山形県)などでも花を咲かせている。 なぜここまで外来種が広がったのか。 <記事後半の内容> ・コマクサが広まった理由は ・外来種は生態系に影響を与えるのか ・「ディストピア」の可能性 コマクサの株は高山植物…この記事は有料記事です。残り1527文字(全文2897文字)【前の記事】「シシャモで発展した」北海道むかわ町 “試験操業”に託す希望関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>