毎日新聞 2026/8/14 11:00(最終更新 8/14 11:00) 有料記事 2874文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷吉村昭さんは、兄を1941年に中国戦線で失った戦没者遺族でもあった 本は、時に読み手を導く羅針盤にもなる。前首相、石破茂さん(69)の場合。 「1969年、私が中学1年生の時でした。鳥取県知事だった父親(二朗氏)から吉村昭さんの本を渡されて。東京出張に行った時、東京駅の書店で買ったのだと思いますが……」 2006年に79歳で亡くなった作家による「戦艦武蔵」(66年)、「零式戦闘機」(68年)といった戦記小説である。前首相が学んだこと 「主人公は物言わぬ兵器です。これがどう開発され、戦争でどう運用されたかを淡々と記した。その意味で、読み方の難しい本ではありますが……」 衆院議員会館の事務所。戦艦「大和」のプラモデルが鎮座していた。自作だという。 「……『沖縄特攻』といった悲劇性で知られる『大和』ではなく、吉村さんは同型艦でありながら、ほぼ注目されてこなかった『武蔵』を描きました。このすごさ……」 対米開戦直後の41年12月に完成した「大和」は、吉田満の「戦艦大和ノ最期」などの文学作品や映画にもなり、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のモチーフにもなった。 一方の「武蔵」は戦局が暗転しつつあった42年8月に完成。目立った活動がないまま、レイテ沖海戦(44年)で沈んだ。 「すでに戦いの主役が戦艦の巨砲から航空機に移っていた。時代に合わないのに建造は続いたんです。戦争とは何か。国家の意思決定はどうあるべきか。その中で個人がどれだけ犠牲になるか。これらを学び、考えるきっかけになった本でした」 石破少年が「戦艦武蔵」を読んでから56年後の25年、その学びは「戦後80年所感」に結実する。 戦争の原因を「軍部の暴走」で片付けず、旧憲法の建て付けや戦争をあおった新聞と好戦的な世相、民衆の排外主義にもある、などとした。 「多くの国民が戦争を望んだんです。この認識がないと同じ失敗を繰り返す。戦争をしないためには、まず戦争を知らなければならないのです」「戦争は軍部が引き起こした」のうそ 純文学小説を書いてきた吉村さんが、「戦艦武蔵」の取材と執筆にのめり込んだのも石破さんの述懐に通じるかもしれない。 取材日記ともいえる「戦艦武蔵ノート」(70年)の一言だ。 <嘘(うそ)ついてやがら> 戦争は軍部が引き起こした、庶民は軍部に引きずられた――。戦後にあふれた著名人や新聞社の言説を痛烈に評した。 なぜか。戦時中に吉村さんが見たのは、…この記事は有料記事です。残り1894文字(全文2874文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>