毎日新聞 2026/8/1 13:00(最終更新 8/1 13:00) 1243文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ビルの崩落(奥)に巻き込まれ、救助された清村浩二さん(左)と娘優子さん=熊本県八代市で2026年7月31日午後7時4分、滝川大貴撮影 地震で落ちてきた天井が目の前に迫る。身動きを取ろうとしても、顔はがれきに挟まれている。 その後も続く揺れで、徐々に天井がずり落ちてくる。「まだ自分は生きている。誰か、助け出してくれ」。過酷な5時間だった。2階部分がゆっくり落ち… 熊本県八代市役所の近くで、清村浩二さん(62)は東南アジアの雑貨販売店を営んでいる。7月28日夕はいつも通り、建物1階の店にあるカウンターで、椅子に座っていた。Advertisement 「ドン」。強い衝撃と揺れが襲った。座ったまま身動きが取れずにいると、2階部分がゆっくり落ちてくるのが目に入った。 最初の揺れが落ち着くと、天井は50センチ先にあった。顔の周りにはコンクリートや鉄骨が押し寄せている。 頭を必死に動かすも、10センチほどの隙間(すきま)しかなく、抜け出せる気配がない。 「お父さん!」。ほどなくして駆けつけた長女優子さん(17)の声が聞こえた。必死に叫んだ。「大丈夫だ。救助隊を呼んでくれ。俺はカウンターのところにいる」 優子さんは、近くを通ったパトカーに父が閉じ込められていると伝えた。ただ、救助隊はすぐにはやってこない。押し寄せる暗闇と不安 家族が励ましてくれた。「頑張って」。それに応えることで心細さを紛らわせた。 夜になると、暗闇が押し寄せてきた。不安が募ってくる。すると、ライトの光が届いた。救助隊だった。 「大丈夫ですか」と声を掛けられた。がれきをかき分ける音が響く。足元には屋外に脱出するルートが作られ、右足をトントンとたたかれた。 その頃、度重なる揺れで徐々に天井は近づき、5センチ先にあった。顔の圧迫も強まり、首が横にねじれていった。底知れぬ恐怖が襲ってくる。「もう、死んでしまうかもしれない」 救助隊は、はいつくばって自身に近づいてくる。もう、残された時間は少ない。顔を挟むがれきはジャッキで取り除かれた。体を抱きかかえられ、椅子の脚は切断された。生死の説明ないまま病院へビルの崩落(奥)に巻き込まれ、救助された清村浩二さん(左)と娘優子さん。浩二さんは「命の危機で、ビルも崩れてしまったけれど、家族が全員無事だった。それ以上のことはない」=熊本県八代市で2026年7月31日午後7時9分、滝川大貴撮影 閉じ込められてから約5時間がたっていた。 ブルーシートで覆われた現場で、優子さんからは救助活動の様子がよく見えなかった。そこから1台の救急車が走り出した。 優子さんは絶望した。「死んでしまったのかな」。救助隊から生死の説明がないまま、告げられた病院に急いで向かった。 病室に入ると、ベッドで点滴を受けながら笑顔で手を上げる父がいた。けがは、右のひじを擦った程度で済んだ。 家族4人が顔を見合わせて言い合った。「生きてて良かった」 清村さんはすぐに退院し、店舗とは別にある自宅に家族で帰った。倒壊は免れたが、室内は足の踏み場がほぼなかった。台所に布団を敷き、4人で眠りについた。 「家族全員が生きていた。これ以上、いい未来はない」と語る清村さん。何度も「救助隊のおかげで命がある。感謝しかない」と口にする。 暗闇だった現場では、救助隊の顔も分からなければ、名前も分からなかった。 いつか伝えよう。「ありがとう。あなたのおかげで生き延びました」と。【川畑岳志】関連記事【最新記事】あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>