全国に3人 似顔絵捜査の大ベテランが語る画力以上に必要な要素

Wait 5 sec.

毎日新聞 2026/8/2 12:15(最終更新 8/2 12:15) 1475文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷架空の顔写真(手前右)を元に捜査用似顔絵を描き上げた県警鑑識課の吉井正史さん。「50点。練習しておけば良かった」と苦笑した=横浜市中区の県警本部で2026年7月28日、真栄平研撮影 事件発生後に、被害者や目撃者の話を聞き取り、容疑者の特徴を描く「捜査用似顔絵」。防犯カメラ捜査が主流となる今も、手描きの顔が事件解決の突破口になることがある。神奈川県警鑑識課写真係のベテランで、捜査用似顔絵の分野で全国に3人しかいない「警察庁指定広域技能指導官」に選ばれている吉井正史さん(55)に、似顔絵の果たす役割を聞いた。【真栄平研】 7月24日、県警本部(横浜市中区)であった研修会・競技会で講師を務め、県内各署の警察官ら約60人に平均的な日本人男性のイラストを見せながら問いかけた。「この顔を60歳の顔にしてみてください」Advertisement 似顔絵を描くには、聞き取りの技術▽標準的な顔や各部位の配置に関する知識▽作画技術――の三つが重要だと説く。例えば、高齢になると表情筋の衰えでまぶたが垂れてきたり、歯が抜けて顔の形が変化したりする、といった知識だ。防犯カメラは「万能ではない」 近年は防犯カメラ映像が容疑者逮捕の手がかりとなることが多いが「万能ではない」と指摘する。マスクや帽子で顔の特徴が隠れていたり、解像度が低かったりする場合もある。そんな時は似顔絵の出番。情報量を絞りつつも目や鼻、口などの特徴を誇張して表現できるため、記憶に残りやすい資料を素早く作成し、手配に活用できるという。 大学で学んだ写真技術を生かし、人のためになる仕事に就きたいと思い、県警の技術職員になった。以来、鑑識課写真係一筋。主な業務は現場の撮影だ。殺人事件や司法解剖の遺体、紫外線などを当てて浮かび上がらせた指紋など、さまざまな対象を写してきた。 半面、絵は「全く描けず、苦手だった」と明かす。だが、2006年に県警の似顔絵研修会でのめりこんだ。画家の家を訪ねて円の描き方から教わったり、他県警のベテランから指導を受けたりして腕を磨いた。 技能を認められ、12年に県警の「似顔絵捜査員」に。徐々に指導する立場となり、昨年は研修などで延べ360人以上にコツを伝授した。他県警への出張講義も担う。神奈川県警、似顔絵作成数は全国最多 県警は昨年、似顔絵を1902件作成し、うち63件が容疑者特定につながる情報となった。作成数は全国最多で、2位の大阪府警(530件)、3位の警視庁(527件)を引き離す。 東日本大震災を契機に、17年から身元不明遺体の写真を元に似顔絵を作成し、県警ホームページに公開している。身元特定につながったケースもあった。ここ数年は、不鮮明な防犯カメラ映像からの似顔絵作成に注力する。 画力以上に必要とされるのが聞き取り技術だ。一瞬見た顔を詳細に覚えている人は少なく、記憶も薄れる。顔の特徴を尋ねて「普通の人」と言われても、「そこで一歩踏み込むことが重要だ」と力を込める。表情や仕草は、話し方や言葉遣いは、どんな印象か――聞き重ねることで人物像が立ち上がってくる。 紙と鉛筆だけの古典的な手法が人工知能(AI)に代替される日は来るのか。将来は見通せないが、「相手に寄り添って情報を聞き出すのは人間ならではの仕事」とも感じる。 退職までの残り時間で、後継者育成や技術向上に取り組みたいという。研修会では、後輩たちにこうエールを送った。「画力は後からついてくる。描かなければ始まらない。恐れずどんどん描いてほしい」吉井正史(よしい・まさし)さん 1971年生まれ、横浜市出身。東京工芸大学短期大学部で写真の撮影技術を学んだ。92年に県警の技術職員に採用され、今春に警察庁指定広域技能指導官に選ばれた。趣味は「スタンドアップパドルボード(SUP)」。あわせて読みたいAdvertisement1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>