深層サイエンス毎日新聞 2026/8/2 14:00(最終更新 8/2 14:00) 有料記事 2672文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷紫外線ライトで光るカグラコウモリの群れ。沖縄・八重山諸島の洞窟内で確認された=西表島のツアーガイド、中川隆行さん提供 鮮やかな色彩をまとう生き物たちは私たちを魅了するが、色を巡る神秘はそれだけにとどまらない。限りなく透明に近かったり、幻想的に発光したり。理由やメカニズムを直接聞くことがかなわないからこそ、研究者たちはその謎に挑んでいる。生きたまま観察 「うちの研究室では、透明な生き物に魅了された『透明チーム』が、ホヤに焦点を当てています」 部屋の隅々に水槽が設置され、ポコポコとエアポンプの音が聞こえてくる研究室を訪ねると、慶応大理工学部の堀田耕司准教授が迎えてくれた。 ホヤはさまざまな種類が世界中の海に生息する無脊椎(せきつい)動物だが、原始的な神経管や脳を持ち、「私たちヒトを含む脊椎動物の親戚」(堀田准教授)。プランクトンを摂取する動物で、卵からふ化直後の幼生の時期は、オタマジャクシのような姿をしている。 細胞の数が少ない上、発生が速く、研究しやすい。このため、カタユウレイボヤなど長年研究されてきたホヤは、脊椎動物の発生過程や、脳や神経などの仕組みを探る研究の「モデル生物」にもなっている。 その中でも、卵がひときわ透明で、生きたまま細胞の動きを丸ごと観察できるのが「ヨーロッパザラボヤ」だ。9割の光を通すといい、普通に写真を撮っただけでは、水槽の下にあるものが透けて見える。斜めに光を当てて初めて、その輪郭をつかむことができる。紫外線には弱くなるが… 「透明の理由は、捕食者の目を欺いて生き延びるためではないかと考えられます」と堀田准教授。 一方で、色があった方が日光に含まれる有害な紫外線から身を守ることができる。DNAを壊す紫外線は、色素があれば吸収できるからだ。「色があれば捕食されるリスクが高まり、透明になれば紫外線に弱くなる、トレードオフの関係があります」 特殊な染料を使って卵の中の成分を調べると、水分以外にも脂質やたんぱく質などがぎっしり詰まっていた。ただし、どのような遺伝子がこれほどの「ステルス性」を実現するのか、未解明な部分も多い。 そこで、「透明チーム」は、このホヤの遺伝情報を含むDNAの配列を丸ごと調べた。卒業生の紫藤拓巳・琉球大研究員を筆頭に、福井県立大や沖縄科学技術大学院大も協力。「全ゲノム解析」の成果が6月、国際学術誌に受理された。 このホヤに特有の遺伝子グループから、卵の段階で強く働いている遺伝子を発見。紫外線で傷ついたDNAを修復する仕組みに関わる遺伝子で、透明でも卵を守るための工夫があるのかもしれないという。 だが、実はこのホヤ、「身近な厄介者」である侵略的外来種でもある。世界中の沿岸に分布し、日本ではホタテやカキの養殖ロープに付着して成長の邪魔をしている。堀田准教授は「厄介者だが、全ゲノム解析で、モデル生物として使うための基盤が整った」と話す。スマホフィルムに応用 ホヤの他にも、透明な羽を持つガや、頭が透けている魚、全身がほぼ透明なクラゲやタコなど、透明生物はたくさんいる。…この記事は有料記事です。残り1458文字(全文2672文字)【前の記事】「体にいいはず」がなぜ? 植物性でも超加工食品なら肥満リスク関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>