朝日新聞記事2026年10月2日 17時50分遠藤美波大阪拘置所=2026年1月8日、大阪市都島区、新谷千布美撮影 自分の裁判の対応が自由にできない――。大阪拘置所に収容されていた男性2人が相次いで弁護士会に訴えた。開示された証拠のDVDを自由に視聴できない 「証拠映像が入ったDVDを拘置所内で自由に視聴できず、裁判準備に支障が出た」。大阪弁護士会は2日、大阪拘置所に被告として収容されていた60代男性からの人権救済申し立てを受け、拘置所に改善を求めたと発表した。 弁護士会によると、男性の弁護人は2023年、検察が開示した証拠映像のDVDについて、「接見で一緒に視聴するだけでは内容を十分に確認できない」として、男性が拘置所内で視聴できるよう申し入れ、DVD6枚を郵送した。 ところが拘置所側はDVDを確認し、所内の設備では6枚のうち1枚に記録された約2時間分しか再生できなかったとして、6枚とも返送。接見時に視聴させるよう弁護人に求めた。その後、改めてDVDを送付したところ、視聴が認められたという。 弁護士会は、弁護人が男性に渡そうとした証拠映像の内容を拘置所職員が事前に確認したことについて、「弁護人との秘密交通権の侵害」にあたるとして改善を要望。「取り調べの可視化(録音・録画)などで映像証拠が増える中、被告人の防御権が侵害されている」と訴えている。自分の民事裁判に出廷もできない また大阪弁護士会は2日、収容者が民事裁判に出廷するのを認めなかったのは人権侵害にあたるとして、大阪拘置所に警告した。 弁護士会によると、大阪拘置所に収容されていた50代の男性は2022年、代理人を立てない「本人訴訟」で、損害賠償請求訴訟を大阪簡裁に起こした。第1回と第2回の口頭弁論の期日に、収容先だった京都拘置所と大阪拘置所が出頭を認めず、訴えを取り下げたとみなされた。 大阪拘置所は弁護士会に対し、「収容者は弁護士を選任する資力があった」「管理運営上の支障が生じるおそれがある」などと説明したという。2年前にも警告、改善せず 弁護士会は、出廷制限は憲法が保障する「裁判を受ける権利」の侵害だとして警告書を送った。24年にも同様の警告を出しており、オンラインで訴訟に参加できるようにすることを求めたのに改善が進んでいないとも指摘した。 大阪拘置所は、この2件について「違法・不当な点はなかった」とコメントした。【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月2日 (金)「ゾンビたばこ」問題が波及売り手市場、変わる「内定」福島以外の除染土処分進まず10月1日 (木)ニデック 純損失5646億円「声の権利」認める判決「核のごみ」調査を受け入れ9月30日 (水)富山市が人口水増しかiPS細胞の心筋シート実用化東大総長に藤垣裕子氏 女性初9月29日 (火)大規模修繕の談合、排除命令脚本家の倉本聰さん死去 91歳東山紀之氏、社長退任を発表トップニューストップページへ簗農水相、「予算カット」働きかけを否定 音声は「聞いていない」17:59津市で住宅火災、3人の遺体 4~13歳の子4人安否不明 2人けが17:31プルデンシャル生命に業務停止命令を検討 金融庁、3カ月を軸に調整17:33【更新中】「攻めの統合だ」東北の地銀3行、経営統合に向け協議表明16:44「旅行していただけなのに」 両親の宝物、3歳の命を奪った飲酒運転4:00紙の本が消える前に 書店、流通、製本業が取るべき進路を3氏に聞く9:00