朝日新聞記事視点・解説2026年10月3日 18時00分有料記事田中久稔火災発生翌日のアパート「中村荘六」=2017年5月8日、北九州市小倉北区清水2丁目、本社ヘリから 2017年に北九州市小倉北区のアパートが全焼し、6人が死亡した火災で、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた被告の裁判員裁判が10月5日から福岡地裁小倉支部で始まる。被告は起訴内容を否認するとみられ、火災の「事件性」や被告の「犯人性」が全面的に争われる見通しだ。 起訴状などによると、元住人で無職の井上浩二被告(58)は17年5月7日午後11時10分ごろ、小倉北区清水2丁目の木造2階建てアパート「中村荘六」(16人居住、14人在宅)の1階便所前で、ガストーチのようなもので火をつけて延べ約283平方メートルを全焼させ、6人を焼死させるなどして殺害、5人に重軽傷を負わせたとされる。 中村荘六は小倉北区の都心部に近い住宅街にあった。 管理した不動産会社などによると、居室の多くは4畳半一間で、台所とトイレ、風呂は共同。中廊下の両側に居室が並ぶ、戦後の高度経済成長期の下宿などで多くみられたタイプの物件だった。会社寮として貸し出された時期もあった。逮捕は発生から7年後 福岡県警は当初、失火の可能性もあるとみていた。 だが捜査関係者によると、現場周辺の防犯カメラ映像などから、不審な人物が浮上した。 さらに火災直前、ガストーチのようなものを手にした人物がバイクでアパートを訪れ、徒歩で敷地内に入る様子も映っていた。 県警は70台以上の防犯カメラの映像を精査するなどし、この人物が井上被告だと判断。発生から7年が過ぎた24年9月に逮捕に踏み切った。 ただ放火の様子が映った映像や目撃証言のような直接証拠はない。DNAや指紋などの遺留物もないなか、福岡地検小倉支部は翌10月に起訴した。 一方、弁護人によると井上被告は犯行そのものを否認している。弁護人は起訴時に「公判において真実が明らかになるよう弁護人として活動していく」とコメントした。 検察側と被告側の双方が事前に主張内容を示して争点を明確にする「公判前整理」手続きでは、「犯人性」に加えて、そもそもこの火災が放火なのかどうかについても争点になると確認された。 北九州市消防局は、火災調査報告書の中で出火原因を「確たる物的証拠および証言が得られないため不明」と結論づけている。 地検小倉支部は「事件性と犯人性が争われる」として、起訴内容を一からすべて立証する、としている。支援者「真実知りたい」 中村荘六の家賃は月1万5千…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人田中久稔西部報道センター|警察・遠賀・京築・水俣病担当専門・関心分野水俣病、公害、自然災害、貧困、差別、軍事関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月3日 (土)予算カット発言 大筋で認めるタイムズカーで個人情報流出国語に関心83.1% 過去最高10月2日 (金)「ゾンビたばこ」問題が波及売り手市場、変わる「内定」福島以外の除染土処分進まず10月1日 (木)ニデック 純損失5646億円「声の権利」認める判決「核のごみ」調査を受け入れ9月30日 (水)富山市が人口水増しかiPS細胞の心筋シート実用化東大総長に藤垣裕子氏 女性初トップニューストップページへタワマン23階のベランダから転落か、9歳男児が死亡 東京・晴海16:50八丈島でダイビングの8人が一時行方不明 全員救助、命に別条なし18:51市民プール更衣室を毎年建て替え「15年で約3億円」 住民監査請求7:004歳のがん、家族が向き合った日々と心の支え「琉生が生きた証しに」19:00「経済力ないってみじめ」 セックスレスから一転、夫の誘い拒めぬ妻15:00ミセス大森元貴さんが語る音楽観 「ライラック」イントロが長い意味8:00