有料記事山崎啓介 グラフィック=中田竜成2025年8月4日 8時00分原爆ドームと灯籠(とう・ろう)=広島市中区 「核兵器を戦争抑止力とみることは、核力競争をあおる以外のなにものでもなく、むしろ、この競争の極まるところに人類の破滅は結びついている」 被爆から23年の1968年8月6日。広島市で開かれた平和記念式典で、山田節男市長は核の抑止論に対する危機感を訴えた。 広島の平和宣言が「核抑止」に触れた、初めての瞬間だった。 広島の式典は、被爆から2年後の1947年に開かれた「平和祭」から始まった。長崎の式典はその翌年から開催。朝鮮戦争の影響で開催が見送られた1950年を除き、毎年、原爆の日に開かれてきた。 式典では、市長が平和宣言を、首相があいさつを読み上げるのが慣例になっている。世界各国の参列者を前に、世界に対して、被爆地と、被爆国日本の思いや考えを明らかにする。 広島市立大広島平和研究所の梅原季哉教授(国際関係論)は、両市の平和宣言と首相あいさつを分析し、核抑止や廃絶といった規範がどのように醸成されてきたかを研究してきた。 核抑止は、核兵器を保持することで、相手国が核兵器を使うのを押しとどめる政策のことを指す。 その「核抑止」という言葉が宣言にどんな形で登場するのか。単にその単語が含まれるかだけでなく、文脈として「核」と「抑止」がセットで使われているかを調べた。核抑止に歴代首相が触れた回数は… その結果、広島の77回の平…この記事を書いた人山崎啓介デジタル企画報道部専門・関心分野データ分析、オープンデータ、GIS中田竜成デザイン部専門・関心分野グラフィックデザイン、ジェンダー表象戦後80年第2次世界大戦では、日本人だけでも300万人以上が犠牲になったと言われています。戦後80年となる今年、あの時代を振り返る意義とは何か。全国各地のニュースをまとめています。[もっと見る]こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月4日 (月)萩生田氏秘書を略式起訴へながら運転 増える重大事故JR東、平均7.1%値上げへ8月3日 (日)首相、戦後80年文書見送りへマンホール転落 4人全員死亡トランプ氏、労働統計局長解雇8月2日 (土)「相互関税」新税率7日発動渇く米どころ 暑く少雨の7月高校野球にDH制 来春から8月1日 (金)子どもの学力、大幅に低下男性の育休取得率、過去最高ふるさと納税、1兆2728億円トップニューストップページへ大川原化工機の冤罪事件、公安幹部らの処分検討 捜査点検など対策も5:00山下美夢有が全英女子ゴルフ初優勝 日本女子6人目のメジャー制覇3:00硫化水素・ヘドロと闘った6時間半 マンホール転落、懸命の救出活動6:00「オール横浜」圧勝した市長選、議論回避に批判も 2期目に残る課題6:00就活生に嫌われる「転勤が多い会社」 若い世代は転勤よりも転職?7:00生成AIが高校野球の指導現場にも 練習の効率化には疑問の声も7:00