映画の推し事毎日新聞 2025/12/5 22:00(最終更新 12/5 22:00) 1781文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷「天文館探偵物語」完成披露試写会の舞台あいさつで、撮影時のエピソードを話す寺西拓人=東京都千代田区で2025年11月6日、内藤絵美撮影 鹿児島市の商店街を舞台にした「天文館探偵物語」で主人公の蓮を演じたのは、timeleszの寺西拓人。初主演となったこの映画、撮影はtimeleszでブレークする直前。見た目はやんちゃだが情に厚い私立探偵を演じ、俳優としてのスキルとアイドルの輝きを共に感じさせていた。「天文館探偵物語」Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会商店街の私立探偵とシングル母 映画の舞台は、鹿児島市の商店街「天文館」。雨や日差しだけでなく、桜島の降灰も防ぐアーケードが印象的で、市内を路面電車が緩やかに進む。「祇園祭(おぎおんさぁ)」で天文館の表通りがにぎわう中、私立探偵の宇佐美蓮(寺西拓人)がタモ網を片手に商店街の棚の下をのぞいているシーンで幕を開ける。逃げたペットの亀捜しを依頼されたのだ。Advertisement 相棒の山下健斗(肥後遼太郎)とたまたまスリを目撃。捕まえた犯人の橋口凪(大原優乃)は、DV夫から6歳の息子翔真(上村駿介)を連れて逃げてきたと打ち明ける。折しも商店街には再開発計画が持ち上がり、蓮たち3人が巻き込まれていく。 蓮は金髪で派手なシャツ、やんちゃな印象ではあるが、翔真の預け先を見つけ、凪の仕事も探すなど情に厚い。 鋭いまなざしや、りんとした横顔に、まだデビュー前ながら、すでに人気アイドルの片りんが。後半は蓮の抱える影が明らかになる展開で、彼の悲しみも表現。 周囲からは正義感にあふれ情が深く見られる蓮だが、自分のことを「サイテー」という。そこには幼い頃にあった、健斗をめぐるある事件が関係している。そんなトラウマを抱えながら、天文館や健斗を守ろうとする蓮の切なさといとおしさが、寺西の表情から伝わるのだ。「天文館探偵物語」完成披露試写会の舞台あいさつに登壇した諸江亮監督(左)と原嘉孝=東京都千代田区で2025年11月6日、内藤絵美撮影公私とも仲良し 原嘉孝も友情出演 寺西は、ジャニーズJr.を経て俳優として活動し、2024年、Netflixのオーディション番組「timelesz project」(タイプロ)に4次審査から参加。最終審査を経て、25年2月に8人組となったアイドルグループ、timeleszの新メンバーとしてデビューした。映画の撮影は24年5、7、10月に行われ、その後、タイプロに参加したという。 映画に、蓮とタイプロ時の寺西が重なる場面があった。ここで蓮はソファに座り、商店街の再開発について深刻な顔で悩んでいる。 タイプロの4次審査に、寺西と振付師がお互いの考えをぶつけ合う一幕があった。もっと前に出て自分をアピールすべきだとする振付師に対し、ダンススキルがある自分はチームのためにあえて一歩引く、と伝える寺西。 悩む寺西をtimeleszの菊池風磨が呼び出し「一回ワガママに、もちろん協調性は持つんだけど、もっと攻めた寺西でいってほしい」と伝える。寺西はソファに腰掛けて両手を顔の前で組み、菊池の言葉を反すうする。タイプロでも有名なシーンだ。 オールマイティーでオーディション内で何でもこなしていた寺西が、初めて見せた苦悩の表情だった。商店街で悩む蓮の姿に、この時の寺西を思い出した。ファンならきっと気づくはず。 ちなみに寺西と同じオーディションを経てtimeleszのメンバーとなった原嘉孝も友情出演している。公私ともに仲が良いという2人が、作中で静かにやり合う姿も、ファンの心をくすぐるに違いない。「天文館探偵物語」完成披露試写会の舞台あいさつに登壇した(右から)寺西拓人、室龍太、高田翔、原嘉孝=東京都千代田区で2025年11月6日、内藤絵美撮影緊張した亀のせいで撮影が止まった! 映画公開前の完成披露試写会では、「初主演です!」という寺西に満員の会場から拍手が起こった。続けて「たくさんの方の思いが詰まった作品です。皆さんの元に届くのがとても楽しみです」。 寺西は、冒頭の亀を捜す場面の秘話を披露。「亀が緊張しちゃって。うんちをめっちゃ漏らして、一回撮影が止まるっていう。仕方がないですけどちょっと大変だったなという印象がありました」 母親役は初めてという大原は「母親らくし演じるのはやめようと意識しました。監督にはなるべく(髪も整えず)素の状態で画面に映りたいと伝えました」と明かした。 最後に寺西は「この作品は人情にフォーカスしています。今は、連絡とかも携帯でするなど人間関係が薄くなっている世の中だと思います。その中で、天文館という場所の温かさや、そこに息づく人たちの温かさを見て、何か一つでもいいので持って帰ってもらえたらうれしいです」と語った。 「天文館探偵物語」は鹿児島県先行公開中。12月5日、東京・TOHOシネマズ日比谷など全国でも。【内藤絵美】【時系列で見る】【前の記事】複雑で面倒で、でもいとおしい 亡き“ばあちゃん”が重なる「兄を持ち運べるサイズに」関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>