朝日新聞連載この不動産だれのもの? 大相続時代記事有料記事山田史比古2025年10月3日 11時30分大正時代まで操業していた製鉄所があった場所。かつては地域人口の約3分の1がたたらに関する仕事に従事していたという=2025年4月14日、鳥取県日南町、山田史比古撮影 谷筋に、赤い屋根の住宅が点在する。山陰地方でよく見る石州瓦の赤。鳥取県日南町は、県の西部、島根県や広島県とも接する山あいにある。 一帯は、砂鉄と木炭を使って鉄をつくる古来の「たたら製鉄」を、最後まで続けた地域とされる。砂鉄を採るために山を崩した地形などの痕跡がいまも随所にみられ、製鉄炉を中心に多くの建物が集まり大正時代まで操業した「たたら場」の遺跡も残る。スタジオジブリの映画「もののけ姫」を思わせる。 「この赤いテープは、間伐の際に測量したときの目印です」町を離れた人から、日南町が寄付を受けた山林。すでに間伐を実施し、木材の売却で一定の利益を町にもたらした=2025年4月14日、鳥取県日南町、山田史比古撮影 日南町農林課の高木康平さんが、住宅の裏からつながる山林の斜面をのぼる。「この一画が、町が寄付を受けて、その後すでに間伐したところですね」 もともと、この区画は、斜面の下にある住宅の人が所有していた。しかし、いまの世代はすでに町を離れ、家は空き家になっている。町への収益も 「行政サービスに有効活用」 高木さんによると、2021年、町外に住む所有者から町が寄付を受け、ここは町有地になった。その後、木々が過密にならないように一部を伐採する間伐を、町の森林組合を通して実施。スギやヒノキ約34立方メートルを間伐して売却し、国などからの補助金をあわせて数万円の収益を町にもたらしたという。 「ここは狭いですが、もっと…この記事を書いた人山田史比古名古屋報道センター|社会保障・福祉など専門・関心分野社会保障・福祉、住まい、身寄り問題、相続連載この不動産だれのもの? 大相続時代(全17回)第15回山林の寄付を受け付ける「たたら場」の町 放置財問題、次の課題は2025年10月3日11時30分 公開予定第16回旧別荘地、崖地…不要な土地を求める人 「思いもよらぬ」多様な理由2025年10月4日11時30分 公開予定第17回大震災から時がとまった空き地、有効に活用 きっかけは「ごみ屋敷」2025年10月5日11時30分 公開予定この連載の一覧を見る関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月3日 (金)「反軍演説」議事録 復活案浮上国勢調査 同性カップル数えず外来タヌキ ウミガメを襲う10月2日 (木)NHKのネット利用が「有料化」米政府機関が一部閉鎖に東京都、無痛分娩の助成開始10月1日 (水)米とイスラエル 和平案で合意新浪氏が代表幹事を辞任彬子さま、三笠宮家の当主に9月30日 (火)金1グラム 史上初の2万円突破チェック体制に「規定なし」日産 マリノスの株売却検討トップニューストップページへ国道で軽乗用車が横転、男女6人が救急搬送され5人死亡 三重・名張7:48トランプ氏、麻薬組織と「武力紛争に入った」 一方的に攻撃を正当化9:25「通訳が間に合わず不起訴」 高市氏の発言、捜査の現場はどうみたか11:00山の遭難なぜ増えた? 救助隊長の危機感「登山はマラソンではない」9:00SNSの「不自然な拡散」、総裁選でも? セキュリティー会社が発見6:00「債務免除」の後にM&A 倒産秒読みの会社、信金がしかけた再生10:00