佐賀県警のDNA型鑑定不正、警察庁が特別監察 求められる背景解明

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有料記事編集委員・吉田伸八2025年10月2日 11時13分会見で謝罪する福田英之・佐賀県警本部長=2025年9月29日午前11時23分、佐賀市の県警本部、渕沢貴子撮影 佐賀県警科学捜査研究所の職員(懲戒免職)がDNA型鑑定で不正行為をしていた問題について、警察庁の楠芳伸長官は2日の定例会見で、警察庁が同県警に8日から特別監察に入ることを明らかにした。今回の不正行為の事実関係や繰り返された原因、再発防止策が適切かなどを確認する。この問題では、県弁護士会などから第三者による調査を求める声が出ている。 特別監察は、都道府県警の重大な不祥事などを受け、規律保持のために必要と判断した場合に実施するもの。特別監察は来週から実施する予定で、警察庁の首席監察官、刑事局の担当官のほか、警察庁の付属機関「科学警察研究所」のDNA型鑑定の担当職員も同行する。専門家の目で、県警の鑑定の体制や実施状況などを確認する。 楠長官は会見で、不正について「国民の信頼を揺るがすものだ。警察庁として重く受け止めている」と述べた。 警察庁は特別監察の結果をふまえ、今後、他の都道府県警に対する業務監察も行い、DNA型鑑定などの実施状況に問題がないか確認する方針だ。不適切な行為は130件 佐賀県警の問題は、元職員が2017~24年、実際には行っていないDNA型鑑定を行ったように装ったり、鑑定資料を紛失して別のものを警察署に返還したりといった不正を重ねていた。不適切な行為は130件にのぼるという。 県警は9月8日、職員を懲戒免職とし、このうち13件について虚偽有印公文書作成容疑などで書類送検したと発表。「捜査や公判に影響はなかった」と説明した。鑑定作業の各段階で上司が立ち会い、複数の目でチェックするといった再発防止策を明らかにしていた。 佐賀県弁護士会は同9日、「身内だけで出された結論で、公正さを欠く」などと指摘し、第三者機関による調査を求める会長声明を発表した。日本弁護士連合会も同29日、第三者機関を設置し、不正行為が捜査や公判に与えた影響の検証などを法務省や警察庁などに求める会長声明を発表した。これに対し、県警の福田英之本部長は県議会や記者会見で、第三者による調査は必要ないとの考えを示している。 警察庁によると、特別監察は…この記事を書いた人吉田伸八編集委員|警察庁担当専門・関心分野警察行政、事件、犯罪こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月2日 (木)NHKのネット利用が「有料化」米政府機関が一部閉鎖に東京都、無痛分娩の助成開始10月1日 (水)米とイスラエル 和平案で合意新浪氏が代表幹事を辞任彬子さま、三笠宮家の当主に9月30日 (火)金1グラム 史上初の2万円突破チェック体制に「規定なし」日産 マリノスの株売却検討9月29日 (月)コカ・コーラが200円に国連のイラン制裁すべて復活消えゆく言葉「御苦労様」トップニューストップページへ崩れた住宅が自宅のベランダに…杉並区の住宅倒壊、被害者が語る衝撃11:07地区シリーズ進出に王手のドジャース 先発の山本由伸が初回に2失点10:30佐賀県警のDNA型鑑定不正、警察庁が特別監察 求められる背景解明11:13N高の生徒会選挙、有権者は全国に3万人強 高く掲げた会長の公約は6:00「外来種」タヌキがウミガメの子を食い荒らす 世界遺産屋久島で被害6:00ブルガリの色彩、ヴァンクリ×旧皇族邸…ジュエリー展が相次ぐ背景は11:00