2025.10.01乗りものニュース編集部tags: アメリカ軍, ミリタリー, 基地・駐屯地, 掃海艇, 船, 艦艇(軍艦), 長崎県アメリカ海軍の掃海艦の1隻「デバステーター」が中東バーレーンで退役しました。これにより、残るは在日米海軍、第7艦隊の4隻のみです。ただ、これらもそう遠くない未来に退役が計画されています。残るは世界で佐世保の4隻のみ アメリカ海軍は2025年9月25日、アヴェンジャー級掃海艦の6番艦「デヴァステーター」が中東バーレーンで退役したと発表しました。拡大画像2025年9月25日、中東バーレーンで退役したアヴェンジャー級掃海艦「デヴァステーター」(画像:アメリカ海軍)。 これにより、アヴェンジャー級で現役なのは、在日米海軍の佐世保基地に前方配備されている「パトリオット」(7番艦)、「パイオニア」(9番艦)、「ウォーリア」(10番艦)、「チーフ」(14番艦)の4隻のみとなりました。 アヴェンジャー級はアメリカ海軍で最後まで残った掃海艦です。同級14隻のあとにアメリカではオスプレイ級機雷掃討艇が12隻建造されましたが、こちらはアヴェンジャー級よりも性能が限定されていたため先に退役しており(一部の艇は同盟国へ供与)、対機雷戦の専用艦艇としてはアヴェンジャー級がアメリカ海軍では最後になっていました。 ただ、アヴェンジャー級も1987年から1994年にかけて就役したベテラン艇であったことから徐々に退役し、前述したように中東配備の艦が退役した現在、残るは佐世保に展開する4隻のみとなりました。 とはいえ、アメリカ国防総省・海軍では残る4隻についても2027年には退役させる予定のため、現役であり続ける時間はそう長くないと言えるでしょう。 なお、アメリカ海軍では沿海域戦闘艦(LCS)で対機雷戦に対応する計画です。沿海域戦闘艦は「ミッション・パッケージ」と呼ばれるモジュール式装備を乗せ換えることで、対機雷戦だけでなく対水上戦や対潜水艦戦に対応できるよう設計されています。 しかし、モジュール・パッケージの開発は難航したほか、沿海域戦闘艦自体が運用コストの高騰や構造的欠陥、中途半端な性能などから途中で調達が打ち切られ、早期退役が始まっていることから、今後の見通しは不透明な状況です。 アメリカ海軍から対機雷戦艦艇が消滅するのか、はたまた復活するのか、2年後に注目です。【写真】デカいな! 日本の掃海艇と並んだアメリカ海軍のアヴェンジャー級です