がんによくある「誤解」と「迷信」毎日新聞 2025/10/3 05:30（最終更新 10/3 05:30） 有料記事 6728文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷2020年10月完成の千葉県がんセンター新棟に導入された温熱療法の装置＝千葉市中央区で がんの治療法は、標準治療として科学的に効果が確実に証明されたものから、科学的根拠に乏しい怪しげな治療までいろいろです。特に気を付けなければならないのは、自由診療で行われているがん治療ということは以前もお話ししました。 しかし、公的医療保険が適用されていても標準治療になっていない治療もあります。そのうちの一つで患者さんからよく質問されるのが「がんの温熱療法」です。 抗がん剤や放射線を使った標準治療ではなく、「温熱療法だけを使ってがんを治療したい」という患者さんは私のところにもよくいらっしゃいます。では、その効果はどの程度なのでしょうか？ わかりやすく解説したいと思います。（勝俣さんの原稿を帝京大医学部の渡辺清高教授のレビューを経て掲載します）がん治療の課題が多かった90年代に承認 温熱療法は、ハイパーサーミアとも呼ばれます。熱に弱いがんの性質を治療に応用しようとする手法です。 インターネットで「温熱療法」を検索すると、温熱療法を提供するクリニックなどが上位に表示され、「副作用が比較的少ない」「がんの種類に関係なく効果が得られ」など、宣伝文句のようにあおる説明が多く使われています。 「怪しげな治療の一つ」と警戒心が働きますが、温熱療法自体は公的医療保険適用になっている治療でもあります。ただし、標準治療ではありません。 「がんの標準治療は科学的根拠が確認されたうえで、公的医療保険適用になっている」と以前解説しましたが、公的医療保険適用になっていても必ずしも標準治療ではない治療もあるのです。 がんの温熱療法は、日本で1990年に保険適用になりました。当時はがんの告知でさえ一般的でなく、標準治療となった抗がん剤も非常に少ない時代でした。効果が乏しく、科学的根拠が弱い治療法でも承認され、公的医療保険が適用されていた時代だったのです。 温熱療法が薬事承認されたのは、そのような時代です。承認当初は、全国的に多くの医療機関で導入されましたが、その後、本当に効果がある化学療法（抗がん剤治療）や放射線治療などが開発されるにつれ、温熱療法をやめる医療機関が増えました。 私の以前の職場の国立がん研究センター中央病院でも温熱療法の機器を導入していましたが、90年代半ばにやめてしまいました。現在では温熱療法を導入しているがん専門病院はほとんどありません。ごく一部のクリニックなどで行われているのが現状です。診療ガイドラインでも推奨…この記事は有料記事です。残り5724文字（全文6728文字）【前の記事】子宮頸がん悪化させた女性は、なぜ不確かな情報に惑わされたのか関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>