全国唯一「新幹線が通っているのに駅がない」県は? ほとんどの乗客が“素通り”気づかず!? 距離は10kmほど

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2025.08.14乗りものニュース編集部tags: JR東日本, 新駅, 東北新幹線, 鉄道意外ですが新幹線が通っています。全国に1つだけ存在する新幹線「素通り」県 高速で日本の主要都市間を結ぶ新幹線は、1964年に東海道新幹線が開業してから全国に拡大し、現在も北海道新幹線(新函館北斗~札幌間)の建設が進められています。拡大画像E2系新幹線(画像:写真AC) ただ、中には新幹線が県内を通っているのに駅がなく、ほとんどの乗客が気づかないうちに通過している県が全国に1つだけ存在します。 それは東北新幹線が通過している茨城県です。東北新幹線は栃木県などの内陸を通るイメージがありますが、茨城県西南部に位置する古河市や五霞町を東北新幹線がかすめています。 古河は奥州街道の宿場町として発展した街で、JR在来線は宇都宮線(東北本線)の古河駅がありますが、新幹線の駅はなく、“素通り”となっています。 東北新幹線の乗客のほとんどは、大宮~小山間で気づかないうちに茨城県を通過しているのです。その距離は10kmほどあります。 現状“素通り”となっている東北新幹線の茨城県区間には、新駅を求める声が以前からあり、1988(昭和63)年に「東北新幹線 茨城県新駅設置期成同盟会」が設立され、要望活動を行ってきました。 しかし、古河駅は東北新幹線が停車する栃木県の小山駅から15km程度しか離れておらず、埼玉県の大宮駅までも在来線普通列車で35分ほど。新駅を設ける場合、列車の到達時分やダイヤ構成への影響は必至で、既存の乗客の利便性を損ねることにもなりかねないため、難しい側面があります。 古河市には宇都宮線の栗橋~古河間に新駅「(仮称)南古河駅」を設置する構想もあります。市はこの在来線の新駅を「先導的プロジェクト」に位置づけ、実現を目指す姿勢を見せている一方、新幹線の新駅は整備に向けた機運が高まっていない状況です。 茨城県内の新幹線新駅の整備に向けた動きは、現時点では期成同盟会の要望レベルに留まっており、具体化しない状況が続いているため、茨城県は今後もしばらく「新幹線が通るのに駅がない」唯一の県であり続けるとみられます。【ルート図】新幹線そこ通ってたの!? ココが全国唯一「駅がない素通り」区間です