Microsoftは先日、2025年8月の月例更新プログラムを公開しましたが、このうち、Windows 11 24H2向けの更新プログラムKB5063878に関して、インストール失敗が多発しているとのことです(Windows Latest、BleepingComputer)。この記事では、主なエラーコード、原因、回避策を簡潔に解説します。主な問題点KB5063878のインストール失敗時に表示される主なエラーコードは0x80240069で、企業・組織で使われるWSUS/SCCM構成で主に発生している模様。そのほか0x80240031や0x800f0922といったエラーコードも報告されていますがこちらの報告はあまり多くありません。イベントビューアーには「Unexpected HRESULT while download in progress: 0x80240069 WUAHandler」というタイトルのインストールエラーイベントが記録されており、svchost.exe_wuauservが失敗したプロセスとしてリストされているそうです。イベントログの情報は次の通りです:Faulting app: svchost.exe_wuauservFaulting module: ntdll.dll (version 10.0.26100.4652)例外コード: 0xc0000005サービスの"terminated unexpectedly"が繰り返し発生回避策WSUS/SCCM環境では以下のレジストリ変更によって問題が解決する可能性があります。Windows Registry Editor Version 5.00[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FeatureManagement\Overrides\8\3000950414]"EnabledState"=dword:00000001"EnabledStateOptions"=dword:00000000"Variant"=dword:00000000"VariantPayload"=dword:00000000これを.regファイルとして保存したあと、マージし、再起動します。WSUSを使わない環境の場合、Microsoft Update Catalogから更新プログラム直接ダウンロード・インストールすることで成功するケースもあるようです。その他イベントビューアーの「CertificateServicesClient (CertEnroll)」エラーは無視してもよく、これはMicrosoft Pluton Cryptographic Providerの初期化失敗が原因で実害なしとのこと。まとめKB5063878はセキュリティ上重要なアップデートですが、WSUS/SCCM環境では不具合が多発しています。レジストリ修正や手動インストールで回避可能ですが、公式修正を待つ選択肢もあります。システム管理者は、イベントビューアーのログやエラーコードを確認しながら、慎重に対応しましょう。