Linux、34歳の誕生日 - 「趣味」が世界を変える

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今や世界中のサーバーやスマートフォンを支えるLinuxカーネルは、1991年、フィンランドの大学生Linus Torvalds氏が「ちょっとした趣味」として始めたプロジェクトです。34周年を迎えた今、その原点を振り返る記事をNeowinが公開しています。Linus氏はLinuxを紹介する最初の投稿で、「これは大きなものにはならないし、プロフェッショナルなものでもない」と説明しました。1991年4月に開発が始まり、9月にはバージョン0.01のソースコードが公開されました。ただし、実行はできず、あくまで「興味ある人向けの参考資料」だったそうです。10月に登場したバージョン0.02では、bashやgccなどの重要なツールが動作可能になり、まだバグだらけでフロッピードライバも未実装でしたが、「使えるカーネル」としての第一歩となりました。12月のバージョン0.11では、ドライバの改善、キーボード・グラフィック対応、Minix不要のセットアップが可能に。mkfsやfdiskなどのユーティリティも追加され、Linuxは徐々に「一人の趣味」から「みんなのプロジェクト」へと進化していきます。その後、Linux-activistsというメーリングリストが立ち上がり、FTPミラーサイトも登場。メモリ不足問題には、Linus氏自身がディスクページングを実装して対応。POSIXジョブ制御など、他の開発者による貢献も増えていきました。ライセンスの変更。そして世界現在Linux初期は「金銭のやり取り禁止」という制限付きでしたが、後に変更され商用利用への道が開かれます。1992年1月のバージョン0.12では安定性が大幅に向上し、VMやジョブ制御も追加。Minixより優れた点が増え、注目度も急上昇しました。その後もLinuxは順調にバージョンを重ねていき、昨日はLinux 6.17 RC3がリリースされています。Linuxはデスクトップ市場では約5%のシェアですが(これでも急上昇中として注目されています)、サーバー、クラウド、スーパーコンピュータ、組み込み機器、そしてAndroidの中核として、世界中で使われるオペレーティングシステムへ成長しています。