「柿の実が泣いている」 人口減の秋田で始めた放置柿ビジネス

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ストーリー 工藤哲毎日新聞 2026/3/29 05:00(最終更新 3/29 05:00) 有料記事 1862文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷依頼を受けて柿を収穫した柿木崇誌さん。柿には現在の諸問題が凝縮されている=秋田市内で2025年10月30日、工藤哲撮影 その男性は柿の木から実をもぐ作業に追われていた。ベレー帽に作業着といういでたちで、そばには軽トラックがとめられていた。どれも「柿色」だ。秋田県北部の農村。作業をしていた場所は「依頼者」の自宅の庭だ。その内容は「柿の実を収穫してほしい」だった。 秋になると、民家の庭や軒先にたわわに実をつける柿。各地で見かける日本の「原風景」と言ってもいいだろう。私(工藤)が暮らす秋田でもよく目にする。だが今、このどこにでもあった日常に異変が起きている。 柿の実を収穫していたのは柿木崇誌(かきのきたかし)さん(39)=秋田県能代市=だ。柿木さんは2022年から、家主が不在になるなどして野ざらしになっている「放置柿」を収穫し、加工・販売する取り組みを続けている。「放置柿」は地域問題の縮図 私が柿木さんと初めて出会ったのは、彼が活動を始めて間もない22年の冬だった。それから3年余り、時折会って話を聞いてきた。 秋田県の人口減少は他の県と比べても顕著だ。24年の人口減少率は約1・9%で12年連続で全国一。今年3月1日時点で88万人を割り込んだ。 柿木さんはこのように指摘する。 「放置された柿は、秋田が抱えるさまざまな問題の『縮図』です。眺めていると、まるで泣いているように見えます」 柿木さんは広島県出身。専門学校を卒業後、国内を旅して回った。その際に能代市出身の女性と出会い、結婚。32歳で同市に移り住み、スキー場や印刷会社で勤務した。秋田で生活する中で、民家の軒先で野ざらしにされている柿の実を頻繁に見かけ、次第に気になっていった。 偶然にも、自身の名字も「柿木」。友人に「柿にまつわる仕事をしたら説得力あるよね」と言われたことをきっかけに、放置された柿を収穫し、加工して販売するアイデアを思いついた。自らの活動を「畑がない農家」と名付けた。高齢者の安否確認に墓掃除 SNSなどで依頼を募り、連絡を受けると、「柿カラー」の軽トラックで各地を回る。はしごや高枝切りばさみを手に無償で収穫作業をし、余った柿を持ち帰る。大木になると、1本で数百もの実をつける。「秋田はコメどころで有名だけれど、果物も豊富。柿がこんなにたくさん実っているのに、捨てられているのはもったいない」。当初はそんな思いが強かった。 依頼元に出かけると、管理が行き届かずに枝が伸び放題になった庭も多い。一人で黙々と収穫していると、時には依頼者が見に来て雑談が始まる。柿以外にも話題が及び…この記事は有料記事です。残り838文字(全文1862文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>