有料記事山本知佳2025年11月4日 10時00分末冨芳さんら2件のコメント広島大学の南浦涼介准教授=本人提供 日本の公立学校に通う海外にルーツのある子どもが増えています。学校や教員はどう対応していけばいいのでしょうか。外国ルーツの子どもの教育に詳しい広島大学の南浦涼介准教授に聞きました。 ――言葉の壁もある中で、学校現場では、海外にルーツのある子にどう対応すればいいか悩む教員もいます。 日本語指導の制度に関しては、昔と比べるとすごく整備されてきています。指導が必要な子が多い場合、教員が配置されるようになりました。小中高校で、特別の教育課程が編成できるようになり、日本語の個別指導もできるようになりました。 一方で、学校現場側としては、日本語ができなくて困っている児童生徒や先生の問題は、日本語指導を誰がするかという人事配置の話にすり替わってしまっています。 指導者が充実していなかったり、ノウハウが蓄積されていなかったりする自治体は特に、支援する人を置けなくて何もできない、という問題になってしまっています。どう教えるかではなく、体制整備の話になってしまっています。 加えて、2000年代以降、学校現場は「学力」や「能力」の形成の場になっていきました。学力をつけることが最優先課題になっている学校の中で、その中にうまく入れない子どもたちが、こぼれ落ちてしまうという状態がでてきてしまった。 日本語指導の場合、特別支援教育ほどに制度が充実していません。その中で、特に教える側に、どうやって言葉の能力や教科の学力をつけさせるのかという焦りが生まれているところもあると感じます。「大切なのは共通認識を持つこと」 ――教員が対応するのは難しいのでしょうか。 教員養成の段階で、日本語を話さないかもしれない子どもがいる、というイメージをもって学んでいない人もいます。 その場合、教えるために何か特別なノウハウがいるんじゃないかと思いすぎてしまうところがあります。しかし、特別なノウハウやスキルが必要なわけではありません。 ――どういうことでしょうか。 普段の授業を思い出してくだ…【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちらこの記事を書いた人山本知佳社会部専門・関心分野教育、大学、海外ルーツ、ジェンダー日本で暮らす外国人・移民日本はすでに多くの外国ルーツの人たちが暮らしていて、さらに増える見込みです。実質的に「移民大国」となりつつある日本社会の変化と課題を見つめます。[もっと見る]こんな特集も教育情報(PR)注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月4日 (火)北朝鮮に首脳会談呼びかけ「国立大は今後減る」53%王貞治さんらに文化勲章11月3日 (月)ドジャース、2連覇未解決殺人事件 4割建物消滅暖房器具の事故、5年で596件11月2日 (日)DNA型提出を複数回拒否自動車メーカー 展示さまざま山手線 丸くなって100年11月1日 (土)ガソリン旧暫定税率 廃止決定日中首脳が会談備蓄米の買い戻しを検討トップニューストップページへ北朝鮮の金永南氏死去 元ナンバー2、平昌五輪時に団長として訪韓9:15ドジャースがLAで優勝パレード 大谷翔平ら日本人トリオ笑顔7:30高市首相、4日午後に初の国会論戦 防衛費増、政治とカネ…課題山積5:00容疑者「26年間、毎日不安」「警察が来て覚悟」 名古屋の殺人事件12:45暴力が支配するパレスチナ・ヘブロン 「大きな監獄」は占領の縮図6:00公明の連立離脱前日に予言? 聖教新聞コラムに「原点に戻れ」7:00