2025.11.04柴田東吾(鉄道趣味ライター)tags: 1000形(京急), 京急, 鉄道車両京急電鉄の1000形電車が改造され、新タイプの「L/C座席」を備えた車両が登場しました。京急はすでに別の1000形で「L/C座席」を運用していますが、今回の新タイプは何が違うのでしょうか。 京急電鉄の主力1000形電車がこのほど改造され、ロングシートとクロスシートの双方に転換可能な「L/C座席」の新タイプを備えた車両が登場しました。同社は「L/C座席」を備えた1000形1890番台「Le Ciel」を2021年に導入しましたが、今回、既存の1000形にもL/C座席を搭載したことでファンを驚かせています。1421編成の外観。車体更新を受けた他の1000形と変わりない(柴田東吾撮影) 京急がL/C座席を最初に導入したのは、前述の1000形1890番台です。座席指定の「モーニング・ウィング号」はクロスシートで、それ以外の一般の列車はロングシートにセットして使用しています。 そして今回新たにL/C座席を搭載したのは、1000形の1421編成です。1000形は、製造初期車両の車体更新が進んでいますが、1421編成は車体更新に合わせて客室が一新され、ロングシートだった座席がすべてL/C座席に交換されました。 1421編成に搭載されたL/C座席は、1000形1890番台のL/C座席とよく似ています。しかし、細部に改良が加えられています。 まず、1000形1890番台になかったリクライニング機構が1421編成のL/C座席に追加されました。肘掛けのレバーを引くと背もたれが倒れます。 ただし、先頭車の乗務員室に隣接した場所と、中間車の多目的スペース(車いす・ベビーカースペース)に隣接する座席にはリクライニングの機能がありません。これらの場所はスペースが狭く、リクライニングは厳しいようです。【次ページ】ほかにもある「変更点」【写真】新「L/C座席」が並ぶ車内