注目される「父親の産後うつ」、専門医が語る三つのリスク要因とは

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毎日新聞 2025/11/4 11:00(最終更新 11/4 11:00) 有料記事 3854文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷「父親の産後うつ」が注目され、国も対策に乗り出している(写真はイメージ)=ゲッティ 「父親の産後うつ」が注目されている。 「子どもが生まれる前、育児をとても楽しみにしていた。そんな男性にも起きうる話です」 この問題について全国初の専門外来を立ち上げた信州大学医学部付属病院(長野県松本市)の村上寛医師(40)は、そう警鐘を鳴らす。 どこにリスクが潜んでいるのか、あるべき支援とは何か。詳しく聞いた。【聞き手・小林慎】 記事の主な内容は以下の通りです。 ・「父親の産後うつ」、どんな症状? ・出産経験しなくても存在するリスク ・育児をする男性への支援は「0点」育休中の男性の様子に異変――もともとは、東京で小児外科医として働いていたそうですね。 これまでにたくさんの子どもの手術を担当し、小児外科専門医の資格も取りました。ただ、さまざまな患者と向き合うなかで、「からだ」だけでなく「こころ」も診ることができる医師になりたいという思いが強くなっていきました。 子どもやその親のメンタルヘルスの不調に気づいていても、そのケアをする余裕も技術もないケースが重なり、まるで機械のような医師になっているのではないかと不安を覚えたからです。 縁あって信州大医学部付属病院の精神科に移った後、2021年4月に周産期のメンタルヘルスケアを専門とする医療チーム「周産期のこころの医学講座」を医学部につくり、妊産婦のメンタルヘルス不調や精神疾患の専門外来を付属病院で始めたのです。周産期とうたっていますが、妊娠前から育児中までの幅広い期間を考えています。――その3年後の24年1月、今度は父親のメンタルヘルスに特化した専門外来「周産期の父親の外来」を開設しました。 妊産婦を診ていると、隣にいる夫もしんどそうなケースに出合います。地域の保健師からも「新生児訪問で母親や子どもの様子を見に行ったら、育児休業中で家にいる父親の様子がおかしかった」と言われることがありました。 妊産婦の場合は父親に比べれば、定期的な健診などの場でメンタルヘルスの不調に気づきやすい環境があります。出産後、過去1週間の心理状態を尋ねる「エジンバラ産後うつ病質問票」が代表例です。一方、父親には現状、そうした場がほとんどないんです。父親も支援対象であるというメッセージを打ち出したくて、父親に特化した診療窓口を開きました。――父親は不調があっても「気づかれにくい」ということでしょうか。 気づかれにくいのに加え、男性には「男たるもの、強くあらねばならない」と考え、相談しない傾向もあります。ただ、これは男性全員に言えることではありません。その人が育った家庭でどういう教育を受けたかなど、養育歴が大きく影響します。――専門外来にはどういう人が、どんな症状を訴えてこられるのでしょうか。 守秘義務がありますので、模擬症例というかたちで一例をお伝えします。 その男性は育児をとても前向きに捉え、育休を取って仕事を休みました。ところが育休が始まると、職場を離…この記事は有料記事です。残り2644文字(全文3854文字)あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>