有料記事編集委員・森下香枝2025年11月3日 11時00分インタビューに答える元法相、河井克行さん=東京都渋谷区、森下香枝撮影 2019年の参院選をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪で実刑判決を受けて服役を終えた元衆院議員・法相の河井克行さん(62)が朝日新聞の取材に応じた。法務副大臣、法務大臣を経験した身として、刑務所の「内側」で何を感じたのか。今後は、受刑者らの再犯を減らすための「つなぎ役」として社会貢献していきたいと語った。 「僕のせいでとんでもない目にあわせてしまった方々に心からおわび申し上げます」 克行さんは取材に対し、まずこう語った。 とんでもない目にあわせてしまった人の中には、同じ事件で同時に逮捕され、執行猶予つきの有罪判決を受けた妻、案里さん(52)も含まれるという。 収監されていた栃木県さくら市の「喜連川社会復帰促進センター」を出所した23年11月。「おかえりなさい」と出迎えてくれた妻の笑顔は、今も目に焼き付いている。1160日にも及んだ獄中生活を精神的、物質的に支えてくれた。 衆院議員時代、自分の仕事や感情を優先し、いい夫ではなかった。選挙事務所のスタッフや運転手たちの扱いも雑で怒鳴りつけることもあり、尻ぬぐいする妻に苦労ばかりかけた。 「僕は自分の後ろめたさや情けなさに気づかないふりをしていた」と自著のなかで当時の自分を振り返っている。 夫妻がともに東京地検特捜部に公職選挙法違反容疑で逮捕されたのは20年6月。前年の参院選に妻の案里さんが初挑戦し、当選を果たしたが、選挙を仕切った克行さんが地方議員らに金を配ったことが買収にあたるとされた。 「僕のせいで妻まで逮捕されたと思うと、拘置所で眠れなくなった」 離婚という三行半(みくだりはん)を突きつけられても仕方ないと覚悟した。元法務大臣として戦後初めて刑務所に収監された河井克行さん。精神的な支えになったのが、離婚も覚悟した妻、案里さんの存在でした だが、先に保釈された妻は東…【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちらこの記事を書いた人森下香枝編集委員|ここからTIMES編集長専門・関心分野終活、中高年のセカンドライフ、事件などこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月3日 (月)ドジャース、2連覇未解決殺人事件 4割建物消滅暖房器具の事故、5年で596件11月2日 (日)DNA型提出を複数回拒否自動車メーカー 展示さまざま山手線 丸くなって100年11月1日 (土)ガソリン旧暫定税率 廃止決定日中首脳が会談備蓄米の買い戻しを検討10月31日 (金)米中首脳会談、両者歩み寄り政府、クマ対策を議論日銀が追加利上げ見送りトップニューストップページへ「父の執念が生んだ逮捕」 26年前の女性殺害事件、思いを語る息子17:20自宅を出たら2頭のクマ、男性襲われる 秋田で被害相次ぐ10:29元法務大臣が「塀の中」で見た再犯の現実 河井克行氏が語る再出発11:00祖父が殺されかけた関東大震災 深沢潮さんが語る「当時に近い空気」10:00富士山頂の雲からプラスチック 「見えない汚染」が地球覆う、対策は10:00伝説のバイク復活、メグロZ号お披露目 エンジン音に愛好家が歓喜9:00