2026年4月12日 11時03分南宏美岩手医科大の研究チームが発表した「新たな社会的孤立」に関する論文 災害直後だけでなく、ある程度の時間が経ってからも住民が孤立するリスクがあることが最近の研究でわかってきた。 岩手医科大の研究チームが昨年8月、国際学術誌(電子版)に発表した論文によると、東日本大震災の発生から5年以上たってから新たに社会的孤立状態になった人が約16.5%いた。 チームによると、社会的孤立とは他人との交流やつながりが乏しく、社会から切り離された状態。一般的に男性や一人暮らしの人などが社会的孤立に陥りやすいという。 チームは岩手県内の被災地の住民を対象にした2013~15年度と17~19年度の調査結果を分析。1回目の調査で社会的に孤立していなかった約1万3千人のうち、2回目の調査時に新たに社会的に孤立している人が男性で18.3%(813人)、女性で15.6%(1304人)いた。 新たに社会的に孤立している人たちは孤立していない人たちに比べ、男女ともに、「高齢」「運動習慣がない」「抑うつ症状がある」「地域とのつながりが乏しい」「収入が少ない」といった特徴があった。 男女別にリスク要因を分析すると、不眠症状がある男性は、ない男性に比べ1.49倍、現在の喫煙習慣がある女性は、ない女性に比べ1.47倍、新たに社会的に孤立するリスクが高かった。 また、被災状況も新たな社会的孤立と関連していることもわかった。とくに、家屋が被害を受けた一人暮らしの男性や、家族の死を経験した運動習慣がない男性、家族の死を経験した不眠症状がある女性は、新たな社会的孤立が進みやすかった。 いずれのリスク要因もその要因があれば必ず社会的に孤立するわけではない点に注意が必要という。 チームの事崎由佳さん(災害公衆衛生学)は「災害直後だけでなく、孤立を防ぐ長期的な取り組みが必要。交流したくても人の輪の中に入りづらいこともある。自分に合ったものに参加できるように多様な交流の場があってほしい。選択の幅が広いことが大事」と話している。この記事を書いた人南宏美くらし科学医療部専門・関心分野医療・健康、地域医療関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ4月12日 (日)米イラン協議 パキスタン厳戒アルテミス2 宇宙船が帰還目覚めるクマ 春から注意4月11日 (土)台湾の野党トップ 習氏と会談停戦後に700人以上死亡郵便受けに「逮捕状」詐欺4月10日 (金)本屋大賞に朝井リョウさん女性に参政権が認められ80年今国会で初の衆院憲法審査会4月9日 (木)米国とイラン 攻撃停止に合意日本とイラン首脳が電話協議「小1の壁」、子どもにもトップニューストップページへ米イラン直接協議、12日も継続 11日は日付またぎ約15時間交渉9:24プーチン氏を突き動かす歴史認識と愛国主義 前駐ロシア大使に聞く7:00「稼げる夢がある」年収1千万円のとび職 「AIに足場は組めない」11:00「性的画像が…」12歳から涙の電話 即動く台湾・韓国、一方日本は6:00東大現役合格は絶対、息子に入れ込んだ母 元裁判官の瀬木比呂志さん7:00悪口が飛び交う職場を改善したい 姜尚中さん「『人の世』で努力を」10:00