子ども用のいす「トリップ・トラップ」に著作権認めず 最高裁判決

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朝日新聞記事2026年4月24日 15時07分米田優人最高裁判所=東京都千代田区 有名デザイナーが手がけた子ども用のいす「トリップ・トラップ」について、販売する会社が「著作権を認めるべきだ」と訴えた訴訟の判決で、最高裁第二小法廷(岡村和美裁判長)は24日、「著作権は認められない」と判断した。 家具など実用的な工業製品のデザインについては、特許庁に認められた「意匠権」が25年間、保護される。一方、著作権法の定める「著作権」は、意匠権と異なり出願や登録が要らず、保護期間も「著作者の死後70年まで」と長い。裁判では、デザイン性の高い家具に著作権が認められるかが争われた。 提訴したのは、ノルウェーのベビー用品メーカー「ストッケ」など。同社が販売する「トリップ・トラップ」は、ノルウェーの有名デザイナー、ピーター・オプスヴィック氏がデザインを手がけた。 子どもの成長に応じて足を乗せる板や座面の高さを調整できる。日本では1970年代から輸入販売され、90年度からの約30年間で110万台以上が販売された。 ストッケ社側は、乳幼児向けの家具を製造する「Noz」(兵庫)が、トリップ・トラップと似た製品を販売し、著作権を侵害したと主張。製品の販売差し止めや、賠償などを求めて提訴した。 著作権法は、著作権の対象となる著作物を「思想または感情を創作的に表現したもの」と定めている。 ストッケ社側は、トリップ・トラップについて「デザイナーの個性が発揮され、芸術作品としての評価が確立している。美的鑑賞の対象となりうる特性を備えている」と主張。著作権が認められるべきだと訴えた。 これに対し、被告側は「意匠権との適切なすみ分けを図るべきだ」と主張。実用品に著作権まで認めると社会的な混乱を招くなどと訴え、請求を退けるよう求めた。知財高裁「意匠法で足りる」 一審・東京地裁は2023年の判決で、双方の製品は「形態が明らかに異なる」と指摘。著作権侵害にあたらないとして、ストッケ社側の請求を退けた。 二審・知財高裁は24年、実用品のデザインに著作権を認めると、企業側が許諾を得なければならない場面が増え、権利関係が複雑になると指摘。デザインに創作性があっても「意匠法による保護で足りる」と判断し、一審判決を支持した。 例外的に著作物にあたる場合として、①形状が実用的な機能を離れて独立に美的鑑賞の対象となる部分がある②実用品がもっぱら美的鑑賞のためにつくられた――場合に限るとの基準を明示。そのうえで、トリップ・トラップは①②のいずれも満たさないと結論づけた。この記事を書いた人米田優人東京社会部|最高裁専門・関心分野司法、刑事政策、消費者問題関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ4月24日 (金)国家情報会議の法案 衆院通過日経平均 一時初の6万円台岩手県大槌町で山林火災4月23日 (木)認知症の行方不明者 年々増加柚木麻子さんが出版権を移動首都高の清掃めぐり官製談合4月22日 (水)殺傷能力ある武器の輸出解禁陸自の砲弾が暴発、3人死亡黄砂が飛来、健康面にも注意4月21日 (火)震度5強 東北などで津波観測燃油サーチャージ増額 前倒し冷凍食品消費 1人年約25キロトップニューストップページへ首相の衆院解散権、「制限したほうがよい」54% 朝日世論調査6:00米メタとマイクロソフト、相次ぎ大規模人員削減 「人よりAI」鮮明13:50ベネズエラ攻撃、オンライン賭博で40万ドル利益 米兵が機密を流用12:30米ZOOM社に1億6千万円賠償命令 ズーム社が「商標権侵害」訴え13:42豪州産牛肉を「国産」などと表示 「オリンピック」に再発防止指示14:00蛭子能収さんの異変、気づいたマネジャー 認知症と共に歩む「友達」6:59